
私の曾祖父は、噺家の初代三遊亭圓歌。人を笑顔にすることを生業としていました。時を越えて、その曾孫である私は教育の世界に身を置き、人の未来を笑顔にする仕事に携わっています。形は異なっても、「人を笑顔にする」という一本の糸が世代を超えて受け継がれていることを感じながら歩んできました。
大学卒業後、人を笑顔にする仕事がしたいという思いから富士屋ホテルに入社し、ホスピタリティの本質を学びました。その経験を礎に1998年に東京個別指導学院へ転じ、教育の現場に身を投じました。2014年から社長、23年から会長を務め、24年に退任しました。在任中は個別指導の質の向上に注力し、生徒に寄り添う講師が成長し、価値を提供できる組織づくりを進めました。その結果、関わってくださった皆さまの支えのもと、人材不足と言われる業界にあって講師数は約2倍、営業利益も14年からコロナ前の20年までの6年間で約2倍へと伸ばすことができました。
また、上場企業の経営者として次の世代へバトンを渡すことも重要な責務だと考えてきました。コロナ禍からの事業回復を見届け、60歳という節目を機に退任しました。
私の仕事の軸は一貫して「自分を生かして人と社会に貢献すること」です。伝統ある富士屋ホテルで、人が生み出すホスピタリティの価値を学びました。ホテルでは「人」を育てることが事業の根幹です。その経験を最も生かせる場として、教育業界の道を選びました。
ホスピタリティとは双方向の関わりによる「付加価値の共創」です。従来の日本の教育は、教える側から教わる側へ知識を伝える一方向の関係が中心でした。私はこれを対話を通して共に響き合い、共に成長する関係へと変容させたいと考えました。その思いが東京個別指導学院とのご縁につながり、教育事業に携わることになりました。退任後は、これまで培ってきた経験を生かし、経営層および次世代リーダーを対象とした研修・コンサルティング会社「クラップボルデ」を設立し、ライフワークとしての活動を始めました。
同時に、教育の世界でやり残した課題への思いも強くなりました。それは、日本の教育に今なお残る地域間格差です。この課題に向き合うため、全国のオーナーの皆さまとともに明光義塾を広げてきた明光ネットワークジャパンとのご縁を得ました。現在は常務取締役として明光義塾事業本部長を務めています。
いま社会は、テクノロジーの進展と多様な価値観が共存する大きな転換期にあります。だからこそ、未来を担う子どもたちには、正解を待つのではなく、自ら問いを立て、考え、学び続ける力を身につけてほしいと願っています。その力は変化の時代を生き抜く土台となり、個人の幸福だけでなく社会全体の活力にもつながります。教育は社会の基盤であり、次代への最も確かな投資だと考えています。
明光義塾には、自ら学ぶ力を育む個別指導のメソッド、安心して通える教室という居場所価値、そして全国に広がるナショナルブランドという強みがあります。これらを、ホスピタリティを土台にさらに磨き、事業の発展を通じて日本の教育の未来に貢献していきたいと考えています。教育は人の人生に寄り添い、その選択と成長を支える営みです。目の前の一人を大切にする積み重ねが、社会全体の希望につながると信じています。これからも現場に根ざした実践と挑戦を重ね、教育の力で人を照らし続けていきます。