日立製作所は3月17日、コクヨが2026年2月末に竣工した最新鋭物流拠点「東北IDC」(宮城県仙台市泉区)に、統合型マテハン制御システム「ユニバーサルWCS」を中核とした次世代マテハンシステムと、搬送計画最適化エンジン「LogiRiSM」の一部機能を納入すると発表した。2026年10月末の同拠点の運用開始に合わせて、システムも稼働する予定だという。

  • コクヨ「東北IDC」の次世代マテハンシステムのイメージ

    コクヨの「東北IDC」の次世代マテハンシステムのイメージ

コクヨはプラットフォーム型購買管理サービス「べんりねっと」やオフィス通販「カウネット」を中心とするビジネスサプライ流通事業の伸長に伴い、東北・北海道エリアの物流ネットワーク強化を進めている。「東北IDC」はその中核拠点として、最大27万SKUの品揃えとスピーディーな出荷対応力が求められている。

今回導入する次世代マテハンシステムの主な特長は3点。1点目は、「LogiRiSM」がオーダーの投入順序や搬送ルートを最適化し、「ユニバーサルWCS」がメーカーの異なる複数設備を一元的に統合制御する点だ。通常、マテハン設備の制御システムはメーカーごとに独立した構造となっているが、「ユニバーサルWCS」がその上位システムとして機能し、ボトルネックの発生を未然に防ぐ搬送計画を実現するという。

2点目は、国内初本格導入となるHAI ROBOTICSのGTPシステム「HaiPick Climb System」の採用。同システムは昇降機能を備え、倉庫の高い天井高を活用した高層ラックへの保管を可能にする。210台のロボット「HaiClimber」が最大3,200箱/時の搬送能力を持ち、商品を作業者の手元まで自動搬送する定点ピッキングにより作業者の移動時間を短縮する。

  • コクヨの「東北 IDC」(出典:コクヨ Webサイト)

    コクヨの「東北 IDC」(出典:コクヨ Webサイト)

3点目は、GTPとDPS(デジタルピッキングシステム)のハイブリッド運用だ。集品用折りたたみコンテナ(オリコン)の搬送にAGV(無人搬送車)を活用しつつ、ピッキング工程には「HaiPick Climb System」とDPSを物量特性に応じて組み合わせる。従来、コンベヤによる固定動線ではレイアウトの複雑化やコスト増が課題だったが、自由度の高いAGVの採用でこれを解決したとしている。

これらの取り組みにより、コクヨの主要3拠点(首都圏IDC、中部IDC、近畿IDC)の実績平均値と比較して、「東北IDC」の生産性を約40%向上させるとともに、省スペースでの高密度保管を実現することをめざす。

日立は今後、本システムと最適な設備の組み合わせを流通業や製造業、さらにグローバル市場へ展開し、サプライチェーン全体の最適化に貢献していくとしている。

 

次世代倉庫自動化ソリューション「LogiRiSM」コンセプト動画