デジタル庁は3月9日、政府で利用する生成AI「ガバメントAI」で試用する国産大規模言語モデル(LLM)の公募結果を発表した。応募15件の中から7件を選定し、2026年度に行政業務で試用評価を行う。評価結果を踏まえ、2027年度に政府調達を検討する。

今回の公募は2025年12月から2026年1月にかけて実施された。書類審査と評価テストを行い、行政実務での実用性や安全性などを基準に審査したという。

  • 政府の生成AI利用環境「源内」の概要(出典:デジタル庁)

    政府の生成AI利用環境「源内」の概要(出典:デジタル庁)

選定された7つの国産LLM

選定されたのは以下の7モデル。いずれもデジタル庁全職員が利用できる生成AI利用環境「源内(げんない)」で試験的に利用される予定だ。

  • NTTデータ「tsuzumi 2」
  • カスタマークラウド「CC Gov-LLM」
  • KDDIとELYZAの共同応募「Llama-3.1-ELYZA-JP-70B」
  • ソフトバンク「Sarashina2 mini」
  • NEC「cotomi v3」
  • 富士通「Takane 32B」
  • Preferred Networks「PLaMo 2.0 Prime」

行政業務での実用性を評価

試用では、行政文書の作成支援や対話型AIサービスなど、行政実務での活用を想定した評価を行う。モデルの性能だけでなく、行政業務への適合性や安全性なども検証する。

選定に際しては、国内開発に加え、日本語への適合性や文化的背景への配慮、安全性への取り組みなどが評価対象となった。また、ハルシネーション(誤情報生成)や差別的表現への対策、学習データの法令遵守などについても説明できることが求められた。

さらに、政府職員が機密性2情報を扱えるよう、ガバメントクラウド上で安全に運用できるセキュリティ要件も条件としている。

生成AI環境「源内」を他省庁にも展開

デジタル庁は、生成AIを行政業務に活用する取り組みの一環として、同庁職員が利用できる生成AI環境「源内」を構築している。2025年5月以降、この環境を利用した業務活用を進めてきた。

今後はこの環境を他府省庁にも展開し、政府全体で生成AIの利用を広げる計画だ。