Windows 11には、ユーザーにあまり知られていないながらも便利な機能が多数存在する。これらの機能は、Windows 11の操作をより便利にしたり、効率的にしたりするために用意されている。一度設定しておけば以降は有効になるようなものだ。一度試してみる価値はある。以下、そんな機能を4つ紹介しよう。

「ストレージセンサー」でディスク容量を確保する

削除したファイルはゴミ箱に移動される。Webブラウザなどでダウンロードしたファイルは特定のフォルダに保存される。不要になったらこういったファイルは削除すればよいが、ファイル管理をそれほど気にしないユーザーは、削除したファイルやダウンロードしたファイルをそのまま放置してしまう。こうしたファイルは、使われないのにディスクの空き容量を消費する。

Windows 11には「ストレージセンサー」と呼ばれる機能が用意されており、ゴミ箱のファイルやダウンロードしたファイルのような、削除しても比較的問題がないファイルを自動的に削除する機能が用意されている。

この機能は設定アプリから[システム]→[ストレージ]→[ストレージセンサー]を[オン]にすることで有効化できる。

  • 設定アプリ:[システム]→[ストレージ]→[ストレージセンサー]

    設定アプリ:[システム]→[ストレージ]→[ストレージセンサー]

ストレージセンサーの細かい設定は[システム]→[ストレージ]→[ストレージセンサー]に表示される。本稿執筆時点ではゴミ箱のファイル、ダウンロードしたファイル、クラウドストレージにバックアップが存在しているローカルファイルなどを、一定時間後に自動削除できるようになっている。

  • 設定アプリ:[システム]→[ストレージ]→[ストレージセンサー]

    設定アプリ:[システム]→[ストレージ]→[ストレージセンサー]

ダウンロードしたファイルをそのまま保存しておきたいとか、ゴミ箱もファイル保存先として使っているといった場合を除いて、「ストレージセンサー」は有効にしておいて損をすることはない機能だ。試してみて問題がなければそのまま使ってみよう。

「動的ロック」でスマホが遠ざかったらPCをロックする

Windows 11のノートPCを自宅以外で使うことが多いなら、「動的ロック」を有効にしておくと便利だ。この機能は、Windows 11のノートPCにおいて、Bluetooth接続されたスマートフォンが一定距離以上離れた場合に、PCを自動的にロックするという機能だ。

多くの人は常にスマートフォンを手元に置いている。このため、スマートフォンがWindows 11ノートPCから離れたということは、本人がノートPCから離れたと判断できる。この機能によるロックが「動的ロック」だ。

動的ロックは設定アプリの[アカウント]→[サインインオプション]→[動的ロック]→[その場にいないときに Windows でデバイスを自動的にロックすることを許可する]にチェックを入れることで有効化できる。

  • 設定アプリ:[アカウント]→[サインインオプション]→[動的ロック]→[その場にいないときに Windows でデバイスを自動的にロックすることを許可する]にチェックを入れる

    設定アプリ:[アカウント]→[サインインオプション]→[動的ロック]→[その場にいないときに Windows でデバイスを自動的にロックすることを許可する]にチェックを入れる

  • 設定アプリ:[アカウント]→[サインインオプション]→[動的ロック]→[その場にいないときに Windows でデバイスを自動的にロックすることを許可する]にチェックを入れたあと

    設定アプリ:[アカウント]→[サインインオプション]→[動的ロック]→[その場にいないときに Windows でデバイスを自動的にロックすることを許可する]にチェックを入れたあと

ただし、対象のノートPCにスマートフォンをペアリングしていないと、次のスクリーンショットのように[(!) PCにペアリングされた電話がないため、動的ロックが機能していません。デバイスBluetoothに移動して、電話をペアリングします。]という警告が表示される。

  • 設定アプリ:[Bluetoothとデバイス]→[モバイルデバイス]→[デバイスの追加]をクリックして使用するスマートフォンとペアリング

    設定アプリ:[Bluetoothとデバイス]→[モバイルデバイス]→[デバイスの追加]をクリックして使用するスマートフォンとペアリング

スマートフォンのペアリングも設定アプリから行う。[Bluetoothとデバイス]→[モバイルデバイス]→[デバイスの追加]をクリック、表示されるダイアログの指示に従ってスマートフォンにアプリをインストールしてペアリング処理を行う。

「近距離共有」で他のWindows 11 PCにファイルをコピーする

iPhoneであればAirDropで写真や動画データ、書類データなどを転送(コピー)することができる。iPhoneやMacBookといったデバイスであればAirDropでファイルを転送することもできるし、ユニバーサルクリップボードを使ってさまざまなデータを転送することができる。

Windows 11にも似たような機能が提供されている。Windows 11では、他のWindows 11 PCとBluetoothまたはWi-Fiを介してファイルを転送することができる。この機能は「近距離共有」と呼ばれている。

「近距離共有」は、設定アプリの[システム]→[近距離共有]→[自分のデバイスのみ]または[システム]→[近距離共有]→[近くにいるすべてのユーザー]のどちらかにチェックを入れることで使うことができる。同じMicrosoftアカウントでサインインしているWindows 11 PC間のみでファイルを共有するなら[自分のデバイスのみ]を、ほかのユーザーのWindows 11 PCとも共有するなら[近くにいるすべてのユーザー]をチェックする。

  • 設定アプリ:[システム]→[近距離共有]→[自分のデバイスのみ]または[システム]→[近距離共有]→[近くにいるすべてのユーザー]にチェックを入れる

    設定アプリ:[システム]→[近距離共有]→[自分のデバイスのみ]または[システム]→[近距離共有]→[近くにいるすべてのユーザー]にチェックを入れる

機能を有効にしたら、さまざまな場面でコンテキストメニューに表示される「共有」を選択し、共有先を選択すればよい。相手が共有を許可すれば、相手にファイルが転送される。

スマートフォンで簡単にファイル転送ができる昨今、Windows PC間でファイル転送が簡単にできないのは不便だ。「近距離共有」はこうした不便を解消してくれる。使ったことがなければ一度試してみよう。設定しておけば便利に活用できる。

「デバイス間のクリップボード履歴」で、クリップボードをほかのWindows 11 PCと共有する

Appleの製品には「ユニバーサルクリップボード」という機能があり、MacBookやiPhone、iPadなど、Appleの製品間でクリップボードの内容を共有することができる。入力が面倒なテキストデータなどをデバイス間でコピー&ペーストができる機能であり、とても便利だ。

Windows 11にも似たような機能が提供されている。Windows 11では、同じMicrosoftアカウントでサインインしているWindows 11 PC間でクリップボードの内容を共有することができる。この機能は「デバイス間のクリップボード履歴」と呼ばれている。

設定アプリから[システム]→[クリップボード]→[デバイス間のクリップボード履歴]を[オン]に設定する。そして[コピーしたテキストを自動的に同期する]または[コピーしたテキストを手動で同期する]のどちらかを選択する。

  • 設定アプリから[システム]→[クリップボード]→[デバイス間のクリップボード履歴]を[オン]に設定

    設定アプリから[システム]→[クリップボード]→[デバイス間のクリップボード履歴]を[オン]に設定

この機能は複数のWindows PCを使っている場合に重宝する。そのような状況にあるならこの機能を試してみよう。

ただし、この機能は企業や教育組織のMicrosoftアカウントを一度でも設定したことのあるWindows PCでは使えないことがある。アクセス制御が組織側にあり、ユーザー側からはその部分の設定を乗り越えることができない。その場合は、Windows 11をクリーンインストールして個人用のMicrosoftアカウントだけを設定する必要がある。かなりリスクが高い作業であるため、使えない場合はこの機能を諦めた方がよい。「近距離共有」を使えばテキストファイルを転送することができるので、そちらを使って代替としよう。

頻繁に設定するものではないが、知っていると便利なユーザーも

今回取り上げたWindows 11の機能は、すべてのWindows 11ユーザーに必須というものではない。しかしながら、需要が一致するユーザーにとってはかなり便利に使える機能だ。また、一度設定してしまえば以降は使うことができる機能だ。使ったことがなければ一度試してもらえれば幸いだ。