シスコシステムズは「未来を見据えたワークプレイス」の実現を掲げているが、それを具現化したのが、リニューアルしたオフィスだ。

コラボレーションソリューションズエンジニアリング 本部長の高山貴行氏は、シスコの新オフィスの特徴として、「スマートビルディング」「データドリブン」「WELL/LEED認証」「ハイブリッド時代の会議環境」を挙げた。

  • シスコシステムズ コラボレーションソリューションズエンジニアリング 本部長 高山貴行氏

    シスコシステムズ コラボレーションソリューションズエンジニアリング 本部長 高山貴行氏

例えば、「スマートビルディング」については、照明や機器への給電100%PoEを実現しており、APIで各テクノロジーと連携して自動化も行っている。

また、ハイブリッド時代の会議環境として、すべてのワークスペースにAIを搭載したコラボレーション機器を導入している。

  • シスコシステムズの新オフィスの特徴

    シスコシステムズの新オフィスの特徴

それでは、AIを活用した同社の新オフィスを紹介しよう。

AIで会議室のデータを分析して表示

シスコの社内にはカメラとセンサーが備わっており、画像などのデータの収集が行われている。例えば、会議室なら、何人部屋にいるかをカウントして画面に表示してくれる。同社の社員であれば、IDカードからデータを収集して名前まで表示される。

  • AIが会議室にいる人の数を数えてモニターに表示してくれる

    AIが会議室にいる人の数を数えてモニターに表示してくれる

  • PoEで給電されている照明

    PoEで給電されている照明

ダッシュボードでは会議室の騒音レベルまでわかる

また、データを活用した仕組みとしては、オフィスの利用状況を可視化した、スマートビルディングプラットフォーム「Cisco Spaces」のダッシュボードがある。このダッシュボードはエントランスにあるため、出社した際に仕事をする場所を探すうえで役に立つ。

画面右側のボックスには会議室の情報が表示されているが、空調のコンディション、温度、湿度、騒音のレベルが表示されている。静かな環境で働きたい人は騒音レベルが低そうな場所を選ぶといった選択もできる。

  • エントランスに表示されているダッシュボード

    エントランスに表示されているダッシュボード

用意されている席は六本木のオフィスに務める従業員の7割ほどとのことだが、取材の際にいる社員の方は少なく、余裕のあるスペースで仕事をされていた。また、席一つ一つのスペースが広い印象を受けた。

  • 窓側の個人席は21階から六本木を一望できる

    窓側の個人席は21階から六本木を一望できる

  • ソファ席も1ブースに1人といったように、ゆったり利用されていた

    ソファ席も1ブースに1人といったように、ゆったり利用されていた

  • 防音のフォンブースにもシスコ製品が置かれている

    防音のフォンブースにもシスコ製品が置かれている

AIエージェントで進化するコラボレーションを体験

現在、AI業界ではAIエージェントの導入が大きなトピックとなっているが、シスコのオフィスではAIエージェントのデモを見ることができる。

今回、リアルタイムで双方向通訳を行う「Translator Agent」を活用したデモが行われた。同製品は2026年上半期にリリースが予定されている。同製品の特長は、「話し手本来のトーン、感情を再現できること」「ターン予測モデルにより会話の間を理解できること」だ。

AIを活用した音声案内では、会話の合間に「ピー」という音を出して会話を区切っていることがあるが、Translator Agentは話者が話し終えるタイミングを先読みするので、このピー音がない。

デモはピザを注文するシナリオで行われたが、その裏では、Webex Connectが顧客データベース、在庫管理システム、決済システム、配送管理システムと連携していた。

また、AIが会話しているときに遮って話しても、その内容を理解し、正確に対応していた。

  • 「ビールに合うピザを教えて」と言われ、ペパロニピザをオススメしていた

    「ビールに合うピザを教えて」と言われ、ペパロニピザをオススメしていた

さて、AIが活躍するシスコシステムズのオフィスはいかがだったろうか。個人的には、最新技術を活用するだけでなく、省電力など、サステナビリティを考慮している点も印象的だった。