≪ 上場企業と国内外の 投資家をつなぐことで 日本の上場企業の 企業価値を最大化させる! ≫ ウィルズ社長CEO・杉本光生

「日本の株価が上昇したと言っても海外に比べれば低い。日本の上場企業の企業価値を最大化させるためにも、外国人投資家や国内の個人投資家の資金を投資に振り向けていきたい」

 IR(投資家向け広報活動)ツールの制作請負から出発。今はネット上で外国人投資家と国内の金融機関、個人投資家という3つの投資主体をつなぎ、累計600社以上が導入する国内唯一の機関投資家マーケティングツール「IR-navi」と株主管理プラットフォーム「プレミアム優待倶楽部」が主力。

 IR-naviは今まで証券会社に依頼するしかなかった投資家との接点を上場企業が自らマーケティングにつなげることができる。2026年度中には英語版に向けたフルリニューアルを予定。「ロンドンやニューヨーク、エジンバラ、シンガポールといった国際金融都市のファンドマネージャーが日本企業に投資できる環境を整備する」

 東京証券取引所に上場する約4000社の時価総額の合計は約1200兆円。この額は米国の時価総額トップ3の時価総額の合計に及ばない。「欧米で投資の行き先を失ったマネーがアジア圏を物色する中、日本の低すぎる株価に注目している」。しかし、IRなどを通じて投資判断材料を日本企業が用意できていない。IR-naviではオンラインのミーティングを即座に設定したり、AIが議事録を英訳する機能も追加する予定。

 また、国内では「貯蓄から投資へ」という流れが強まる中、2200兆円を超える個人金融資産を投資に振り向けさせるために株主優待と配当を組み合わせたプレミアム優待倶楽部を呼び水にさせる。導入企業の株式を買うと、配当とは別にポイントが付き、優待商品と交換可能。

 リクルートコスモスの営業時代、超高級リゾート物件の購入を決めていた夫婦にバブル崩壊に伴う株価下落を受けて購入をキャンセルされてしまった。「当時の悔しさが今の事業につながる」

 趣味は40代で始めたゴルフ。「簡単に極められないところが魅力的だ」と笑う。

profile

1966年奈良県生まれ。同志社大学卒業後、91年リクルートコスモス(当時)入社。92年インテリジェンス(現パーソルキャリア)、93年アイ・アールジャパン、97年ストラテジック・アイアール(現ジー・アイアール・コーポレーション)入社。99年取締役、2001専務取締役などを経て、04年インベスター・ネットワーク(現ウィルズ)を設立し現職。19年東証マザーズ(現グロース)上場。25年12月期売上高56億円、営業利益11億円。

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