2026年2月12日から13日までの2日間、東京ビッグサイトで「ロジスティクスソリューションフェア2026」が開催されている。

「持続可能なロジスティクス構築への道標 ~"新たな労働力"活用のヒントはここに~」をテーマに開催された同展示会において、NECは、「ロジスティクスの未来に、つながる革新を。~Beyond with NEC Logistics Platform~」をテーマに、NECが目指すロジスティクスの姿から企業間の調整・最適化を行う共同輸配送など物流リソースのシェアリングを実現するサービス、デジタル技術で物流現場を進化させるサービスまで最新のソリューションを展示している。

本稿では、それらから「通関業務デジタルソリューション」「共同輸配送プラットフォーム」「パレット荷役自動化ソリューション」の3点を紹介する。

  • ロジスティクスソリューションフェア2026のNECのブース

    ロジスティクスソリューションフェア2026のNECのブース

AI×クラウドで実現する「通関業務デジタルソリューション」

近年の通関業務においては、「通関件数の増加」や「通関士試験受験者数の減少」から、業務の脱属人化・システム化を図り、業務効率化/限られた人的リソースの最大化を目指す必要があると言われている。

そのような需要に対して、NECが展開しているのが「AI-OCR」「関税計算書システム」「AI税番判定サポート」という3つの通関業務デジタルソリューションだ。

  • 通関業務デジタルソリューションのブース

    通関業務デジタルソリューションのブース

「AI-OCR」は、AIを活用することにより、OSR(紙媒体の書類や帳票を読み取り、データ化する技術)において、より高度な読み取り精度を実現するソリューション。

非定型フォーマットに対応可能で、文字読み取り対象画像データから正しく文字情報の抽出が可能となっている。読み取り精度は99.2%となっており、今まで読み取れなかった帳票が読み取れるようになる可能性があるという。

「関税計算書システム」は、通関業務に必要な情報をクラウド上で管理し、情報の可視化を実現するソリューション。マスタデータの活用、その他の複合機能によって、申告書の作成効率を上げることができる。

同製品は通関士・貿易業務従事者との共同開発のため、通関業務の細かい点までカバーされている。さらに、クラウドサービスのため、導入までのフローがスムーズである点も特徴となっている。

また「AI税番判定サポート」は、生成AIによって税番の特定サポートするサービス。

税番とは、国際貿易において輸入・輸出する商品の品目を分類し、関税率や規制を決定するために用いられる番号のこと。世界共通で「HSコード」が使用されている。

1万を超えるHSコードを処理するためには、税番判定に膨大な知識と工数が必要であるという課題があったという。

このサービスでは、生成AIを活用することで、税番の特定にかかる工数の削減やミスを減らすことができるという。

  • 「AI税番判定サポート」 利用イメージ

    「AI税番判定サポート」 利用イメージ

積載率と実車率を向上させる「共同輸配送プラットフォーム」

このプラットフォームは、「法規制の対応のために何から始めればよいか分からない」「年々、物流コストが上がっていて、運べなくなるリスクに備えたい」「調整が難航して共同輸配送がとん挫してしまう」といった悩みを持つ物流事業者の課題を解決するもの。

  • 「共同輸配送プラットフォーム」ブース

    「共同輸配送プラットフォーム」ブース

同プラットフォームは、共同輸配送グループをつくる「グルーピング」、共同輸配送のプランをつくる「プランニング」、オペレーションを支援する「オペレーション」から構成されており、これら3つの仕組みと伴走支援で共同輸配送を支援するという。

同プラットフォームは、飲料品・IT機器/家電・日用品・医療機器・自動車部品・機械機器など、幅広い商材ラインアップに対応しており、荷主・物流企業の双方が参加している。

NECは、同プラットフォームを通じて、これまで出会えなかった共同輸配送パートナーとつながり、デジタルの力で準備期間を大幅に短縮しつつ可能性を広げ、持続可能な物流を実現したい考え。

プランニングAI×自動フォークリフトの連携「パレット荷役自動化ソリューション」

「パレット荷役自動化ソリューション」は参考出展のサービスで、プランニングAIとフォークリフトの自律・遠隔搬送により、パレット荷役の自動化を推進する。

具体的には、上位システム(倉庫管理システムなど)からの指示をもとに、現場状況に応じた最適な作業指示を自動でプランニング。従来、人が行っていた判断プロセスを取り入れた自動プランニングにより、パレット荷役の自動化を推進する。

  • 「パレット荷役自動化ソリューション」ブース

    「パレット荷役自動化ソリューション」ブース

プランニングの際には「格納場所の最適化」「運搬順序の最適化」「複数AGFの最適制御」などが考慮され、倉庫内の作業状況を踏まえて自動フォークリフトに自動で指示が出される。

これまで、パレット荷役作業における課題としては「経験によって作業にバラつきがある」「フォークリフト免許保有者の確保が困難」「自動フォークリフトにしても部分的な自動化に過ぎず、荷役作業全体での最適化には至っていない」があったという。

同サービスはこのような課題にアプローチし、「自動フォークリフトの適用範囲の拡大」や「経験や勘・有資格者に頼らない倉庫運用の実現」に寄与する。

同サービスは、2026年度中もしくは2027年上旬に製品化予定で、2026年度中に実証実験を含めた取り組みを進めていきたい考えとのこと。