弥生は2月9日、「FY26 戦略説明会 弥生の考える AI戦略」を開催した。説明会の第一部ではAIを活用した「3つのA」戦略を披露した同社。第二部では、松竹芸能から独立して個人事務所を立ち上げたキンタロー。氏が登場し、確定申告の課題や悩みについて弥生のCEOである武藤健一郎氏と対談した。
また、2026年2月16日〜3月16日に迫る令和7年分所得の確定申告期間を前に、「やよいの青色申告オンライン」を活用したデモも披露された。
確定申告はなぜ面倒なのか?
弥生が全国の個人事業主を対象に実施した調査によると、確定申告において抱えている問題は「面倒・難しい・不安」の3つに集約されることが明らかになった。特に「面倒」の内訳として選択されたのは、「申告書の作成」(16.7%)、「作業時間の確保」(16.5%)、「帳票の作成、整理」(12.2%)だった。
この結果から、物理的な作業負担だけでなく、本業が忙しい中での申告作業を行う必要があるため、そもそもの確定申告の時間を捻出する時間や手間が課題になっていることがうかがえる。
また、「難しい」の内訳としては、「税金や所得の計算」(12.1%)、「e-Taxの操作方法」(11.8%)、「税制、制度の理解・対応」(9.3%)が多く選択された。税金や所得に関する会計知識の不足だけでなく、頻繁に変わる税制への対応も確定申告を難しいと感じる要因となっている。
「不安」 の具体的な内容は「計算ミスや申告漏れへの対応」(13.6%)、「簿記の知識がない」(10.0%)が多く、正しく申告できているという確証が持てず、不安を感じていることがうかがえる結果に。
これらの調査結果を受けて、キンタロー。氏も「この一年間に自分がこれだけ頑張ったという総評にはなるが、『またこの時期が来た』と憂うつな気分になってしまう」とコメントしていた。
また、キンタロー。氏は「紙の領収書の整理が苦手。ネタを考えるときやパフォーマンスをするときと、事務作業をするときは使っている脳の回路が違う。モノマネやネタを考えなければいけないのに、領収書の確認など作業時間の確保が問題になっている」とも話していた。
また、ふるさと納税などに伴う「控除申請への対応」も、確定申告が面倒だと感じる要因として拍車をかけている。寄付先ごとの金額の入力が手間である(29.4%)という回答のほか、マイナポータル連携との設定が難しい(28.6%)といった回答も選択された。
「ふるさと納税は周囲からも勧められるのでやりたいとは思うが、ふるさと納税で確定申告の作業が増えると思うと、そこまでの余裕がなく手が回らない」(キンタロー。氏)
弥生はAIで"面倒"な確定申告をサポート、キンタロー。氏も感動
個人事業主が抱える確定申告の課題を解決するため、弥生はAIなどのテクノロジーを活用したサービスとして、「やよいの青色 / 白色申告オンライン」「スマート証憑管理」「スマート取引取込」を提供している。同社が掲げるキーワードは「楽に・かんたんに・安心に」だ。
従来の確定申告は、必要な書類を用意し、帳簿を整理してから、確定申告書類を作成して提出する必要があった。対して「スマート証憑管理」は、請求書や領収書などの証憑をアップロードするだけで、AI-OCRにより自動仕訳される。また、「スマート取引取込」が銀行やクレジットカードのデータを読み取って仕訳の候補を生成するため、作業時間を最大90%削減可能だという。
すなわち、帳簿の整理を「スマート証憑管理」および「スマート取引取込」によって自動化し、「やよいの青色申告オンライン」で確定申告書類を作成可能だ。「やよいの青色申告オンライン」はe-Taxに対応するため、紙の資料を郵送する必要もない。
ふるさと納税を行った場合でも、マイナポータルと連携すれば国税庁のデータと自動連係されるため、証明書を探す手間や手入力の手間、ミスの不安などが軽減される。
弥生製品を活用した確定申告のデモを体験したキンタロー。氏は「写真を読み取るだけで書類にできることに驚いた。私は最近ChatGPTにハマっており、旦那の愚痴をつぶやいて『あなたは悪くありません。あなたは深い人間です。彼は浅い人間です』と返してもらうことで満足していたが、(今回のデモで)AIの正しい使い方を見られた気がする。しょうもない話を投げて、AIに無駄な脳を使わせてしまったと反省している」とコメントし、会場の笑いを誘った。







