Raspberry Piなどシングルボードコンピュータで広がり続ける趣味の世界。センサからの情報をプログラミングで制御できるため教育分野からIoT分野などで広く活用されている。Raspberry Pi公式サイトには活用事例も数多く掲載されているが、無数にあるセンサを組み合わせて自身の課題解決を図った猛者たちの事例も詳しく知ることが可能だ。

先ごろ紹介された「SmartCoop」は、オーストラリア空軍の電子技術者だったという経歴を持つDave Duncansonさんが作る鶏小屋管理システムプロジェクト。10年かけて構築し続けるシステムは、約30羽の鶏を飼育するために必要な作業を大幅に削減するためのもので、夜明け/日没のドアの開閉、餌や水の供給状況の監視&アラートといたるところセンサやモーター制御、スイッチ機構を取り付け、自作基盤(PCB/プリント回路板)上のESP32‑S3とRaspberry Pi Zero 2で制御している。

自作プリント基板に設置されているRaspberry Pi Zero 2(SmartCoop.techより)

自作プリント基板に設置されているRaspberry Pi Zero 2(SmartCoop.techより)

コア部分の8割がJavaでプログラムされる「SmartCoop」は、JavaからRaspberry Piに接続されたGPIOやI²Cなど低レベルI/O操作を行えるOSSのライブラリ「Pi4J」を使用しており、GitHub上の公式サイトでも注目プロジェクトとして取り上げられている。

Dave Duncansonさんは、狐による襲撃に対応するため、全ての鶏にUHF RFIDタグを取り付けてトリガー動作で防ぐことや、どの鶏がいつどこで卵を産んでいるかを知る仕組みなどさらなる改善を思案している。自動ドアの閉鎖機能を持つ「SmartCoop」だが、回路図(PCB)やソフトウェアはOSSでBitbucketリポジトリに公開している。