アマゾン ウェブ サービス(AWS)ジャパンは1月27日、「フィジカルAI 開発支援プログラム」の応募受付を開始した。同プログラムはAWS上でVision-Language-Action (VLA) をはじめとしたロボット基盤モデル等を開発する、日本に法人または拠点を持つ企業・団体を支援するもの。

代表執行役員社長 白幡晶彦氏は、同社による日本に対する投資の柱が「技術」「信頼性」「人と社会」であり、同プログラムが技術への投資に相当すると述べた。

  • アマゾン ウェブ サービス(AWS)ジャパン 代表執行役員社長 白幡晶彦氏

    アマゾン ウェブ サービス(AWS)ジャパン 代表執行役員社長 白幡晶彦氏

国内AI・クラウドインフラへの投資

白幡氏は、技術への投資の例として、国内AI・クラウドインフラへの投資を挙げた。同社は2024年、2027年までに東京と大阪のクラウドインフラに2兆2,600億円を投資する予定だと発表した。

同氏はあわせて、地震といった災害など日本固有のリスクに対応するセキュリティーとレジリエンシーを提供しているほか、世界39リージョンのうち日本リージョンへの投資は優先されていることを紹介した。

AI技術への投資

他のハイパースケーラー同様、同社もAI技術に多額の投資を行っている。白幡氏は同社のAI技術に対する姿勢の特徴として、幅広い選択肢を提供していることを挙げた。

例えば、フルマネージド型生成AIサービス「Amazon Bedrock」では、基盤モデルとして同社の「Nova」に加えて、OpenAI、Google、Meta、Anthropicなど主要なベンダーのモデルを利用することが可能だ。

現在、企業固有のAIエージェントの利用が拡大しつつあるが、昨年12月に開催された年次イベント「AWS re:Invent 2025」では、自律型AIエージェントとして「フロンティアエージェント」が発表された。また同イベントでは、Novaを用いて独自のモデルを構築するための新しいサービスで「Amazon Nova Forge」も発表された。

国内AI開発の支援

同社は2023年から、国内におけるAI開発の支援も行っている。各種プログラムの提供などにより、300を超える企業団体を支援してきたという。

そして、国内AI開発の支援の一環として、「フィジカルAI 開発支援プログラム」が発表された。同プログラムでは、データ収集・前処理からモデルトレーニング、シミュレーション、実環境へのデプロイまでの一連のパイプライン構築を支援する。

主に、以下の4つの支援が行われる。

  • フィジカルAI 関連スペシャリストによる技術メンタリング
  • 開発費用を一部カバーするクレジット提供
  • ロボティクス・生成AI コミュニティ形成
  • Go To Market 支援
  • 「フィジカルAI 開発支援プログラム」の概要

    「フィジカルAI 開発支援プログラム」の概要

上記の支援は2026年3月初旬から約半年間行われる予定で、2026年4月以降に公募開始予定のGENIACロボット基盤モデル開発への応募も支援する。7月中に同プログラムの成果発表会の開催も予定している。

白幡氏は、同プログラムを開発した背景に、「Amazonにおけるロボティクス導入とAI活用の実績」「生成AI 基盤モデル開発の支援の実績」「自動運転などフィジカルAI分野におけるAWSの利用実績」があると説明した。

フィジカルAIは現在、バズワードになりつつあるともみられているが、白幡氏は「日本にはフィジカルAI開発の機会があふれており、つよみもある。労働人口が不足しているという課題を抱えている日本では、ロボティクスが大きな機会になる」と語っていた。