ストックマークは1月27日、AWSとの間で、日本のテクノロジーパートナーとして初めて、生成AI領域に特化した戦略的協業契約を締結したことを発表した。

  • 戦略的協業の概要

    ストックマークとAWSによる戦略的協業の概要(出所:ストックマーク)

日本のテクノロジーパートナーとして初の事例に

昨今では多くの企業が生成AIの活用検討を進めているが、セキュリティやガバナンスへの懸念や自社データとの統合、具体的なユースケース創出などと言った課題が表面化し、その実装は依然として一部業務に限られる場合や、検証段階(PoC)に留まってしまうケースが少なくない。特にエンタープライズ領域においては、汎用的なAIではなく自社業務領域に特化した高精度な“AIエージェント”の構築が求められるものの、その推進人材の不足が深刻で、信頼できる外部パートナーによる伴走支援に対するニーズが急拡大しているという。

そうした中でストックマークはこれまで、国産生成AI基盤である「Stockmark-LLM」や製造業向け生成AIエージェント「Aconnect」の開発を通じ、さまざまな企業のAI活用を支援してきたとのこと。社内データやオープンデータを高度に構造化する技術を活かし、業務特化型エージェントの迅速な構築を強みとしてきた同社は、自社開発のLLMも活用しながら、中長期的な技術パートナーとしての支援を担うとする。

そんな同社は今般、「生成AI導入支援」「生成AI技術開発支援」「市場形成支援」の3つの領域を主として、AWSとの間で戦略的協業契約を締結した。これによりストックマークは、AWSから営業・技術・マーケティングの全方位にわたる支援を受けるとしており、AWSのAIインフラとストックマークの生成AI技術を融合させることで、セキュリティや人材不足に課題を有する日本企業のDXを強力に支援し、生成AIの社会実装を加速させるとした。

具体的に、生成AI導入支援の取り組みとしては、戦略策定から初期検証、そして本番運用に至るまでを両社で連携してサポートし、人材不足に悩む企業においても確実な成果創出とビジネス変革を後押しするとのこと。また「AWSジャパン 生成AI実用化推進プログラム」なども活用し、システム構築に関わる初期コストを低減するとともに、AWS側の技術支援により将来的な拡張性も担保するという。

またAWSからの技術支援や開発リソース提供を受けるストックマークは、主力製品であるAconnectやSAT、あるいは現在開発が進められている製造業特化型LLMなどといった生成AI基盤開発を加速させるとする。なお、協業によってAWSの計算リソースが最大限活用できる遠い、LLMの精緻化や顧客ごとのファインチューニング高速化を実現することで、顧客独自データを活用した生成AI導入を従来よりも高精度・低コストで実現可能にするとしている。

加えて、生成AIの普及啓発を目指す展示会や各種セミナーでの連携を通じた事例の発信、あるいは生成AI開発・導入の成果に関する対外発信など、市場形成を支援する取り組みも進めるといい、潜在的な課題を有する企業との接点を創出することで、ストックマークが得意とする領域での具体的な導入検討へもスムーズに繋げる機会を最大化するとのこと。また現在AWS Marketplaceで提供中の「Stockmark-LLM-13b」の活用も推進し、調達の効率化やコスト管理最適化、そしてセキュリティとガバナンスの強化など優れた購入体験を提供するとした。

なおストックマークは、日本のテクノロジーパートナーが生成AI領域に特化した戦略的協業契約を締結するのは、今回が初の事例とする。両社は今回の協業に基づき、導入支援・技術開発・市場形成の各フェーズにおいて、AWSのグローバルリソースとストックマークの技術力を掛け合わせることでの顧客価値最大化に取り組むとしている。