Neowinは1月18日(現地時間)、「Here is how many Copilots Microsoft actually has」において、Microsoftが現在提供しているCopilot製品について紹介した。Copilotという名称が付けられた製品や機能があまりにも増えた結果、現在のMicrosoftが実際にいくつのCopilotを提供しているのかが分かりにくくなっている点に着目し、その全体像を整理して取り上げている。
消費者から業務特化まで網羅するCopilot製品群
Microsoftによる生成AIアシスタントの製品ラインアップは、最初は「Bing Chat」という名前のAIチャットから始まった。その後同社は生成AIのブランドを「Copilot」と定め、この名称のもとで幅広い製品・サービスにAI支援機能を組み込む戦略を加速させている。
現在では、個人向けの汎用AIアシスタントにとどまらず、業務アプリケーション、開発・セキュリティ、さらには特定業務に特化したものまで、Copilotの製品群は多岐にわたる。Neowinは一般消費者向け、ビジネスユーザー向け、業務特化の3つのカテゴリーに分けて、MicrosoftのCopilot製品を整理している。
消費者向けのCopilot一覧
Microsoftは、個人ユーザーから開発者まで幅広い層に向けて、日常利用や作業効率化を支援する多様なCopilotを提供している。Neowinでは、消費者向け・汎用向けのおもなCopilot製品として以下のものを取り上げている。
- Microsoft Copilot:Webブラウザや公式アプリで利用できるAIチャット・アシスタント。検索、文章生成、要約、翻訳などといった一般的なチャット型のAI支援を提供する。プレミアム版として高度な追加機能を持つCopilot Proもある
- Microsoft 365 Copilot:Word、Excel、PowerPoint、Outlook、TeamsなどのMicrosoft 365アプリに統合されたAIアシスタント。文書作成、データ分析、議事録作成などの業務支援機能が利用できる
- Microsoft 365 Copilot Chat:企業データ(Microsoft Graph)やインターネット情報にアクセスして業務に関する質問や指示ができるチャット型のAIアシスタント
- Copilot in Windows:Windows PCに統合されたAIアシスタント。OSのシステム操作の支援や、使用方法の説明、タスクの自動化などを実現する
- Copilot+ PC:専用のNPUを持ち、ローカルで高度なAI機能を実現できるようにしたAI特化型のPC
- GitHub Copilot:コード補完、自動生成、テスト提案、バグ修正支援などを行える開発者向けのAIアシスタント。Visual Studio Codeなどの統合開発環境で利用できる
- Microsoft Security Copilot:Defender、Sentinel、Intune、Entraなどの関連セキュリティ製品に統合されたAIアシスタント。インシデント対応、脅威分析など、セキュリティチームの運用や作業効率化を支援する
- Copilot Studio:ローコード/ノーコードで独自のAIエージェントを構築できるプラットフォーム
これらCopilotは、個人の情報収集から専門的な開発、セキュリティ業務までを幅広くカバーし、MicrosoftのAI戦略の基盤を成す存在と言える。
ビジネスユーザー向けのCopilot一覧
企業や組織における業務効率化やデータ活用を目的として、Microsoftは基盤サービスや業務プラットフォームにも積極的にCopilotを組み込んでいる。ビジネスユーザー向けのおもなCopilotとしては以下のものが挙げられている。
- Copilot for Dynamics 365:クラウドベースのビジネスアプリケーション群であるDynamics 365に組み込まれたAIアシスタント。情報分析やガイダンスの自動化などによって営業、顧客サービス、財務、サプライチェーン、マーケティングなどの業務を支援する
- Copilot in Power Platform:Power AutomateおよびPower Appsにおいて、自然言語によるフローの作成や、ローコードでのアプリ作成を支援する
- Copilot in Microsoft Fabric(Analytics & Data):データ統合プラットフォームFabricにおいてデータ分析タスクを強化するためのAIアシスタント。
- Copilot in Azure:Azureプラットフォームの利用者向けのAIアシスタント。クラウドリソースの構成、自動化、トラブルシューティングなどをAIで支援する
これらのCopilotは、IT部門や業務部門の生産性向上だけでなく、データドリブンな意思決定や業務自動化を加速させる役割を担っている。
業務特化のCopilot一覧
Microsoftは、特定の職種や業務プロセスに深く最適化したCopilotも展開している。業務特化型の代表的なCopilotとしては以下のものがある。
- Copilot for Finance:経理・財務部門向けのAIアシスタント。財務データの集計、分析、レポート作成、差異分析などを自然言語で支援する
- Copilot for Sales:営業部門向けのAIアシスタント。顧客データや商談履歴をもとに、営業向けの提案内容作成、フォローアップメール生成、次のアクション提案などを行う
- Copilot for Service:カスタマーサポート業務向けのAIアシスタント。問い合わせ履歴やナレッジベースを活用して、回答案の生成や対応履歴の要約などを支援する
これらの業務特化型Copilotは、部門固有の課題に直接対応することで、現場レベルでのAI活用を現実的かつ効果的なものにする。
MicrosoftのCopilotは、単なるAIチャットボットではなく、OS、業務アプリ、クラウド基盤、そして職種別の業務プロセスに深く統合されたAIアシスタント群である。どのようなCopilotがあるのかを把握し、自社の業務内容やIT環境に応じて適切なものを組み合わせることが、今後の生産性向上および競争力強化において重要な要素となる。
