
韓国最大の経済団体と提携若手の育成と事業承継に注力
─ 東京ニュービジネス協議会(NBC)会長でUbicomホールディングス社長の青木正之さんから見たベンチャー企業の現状と26年の見通しをお願いできますか。
青木 IPO(株式公開)という視点で考えると、東証の発表では25年の国内の証券取引所でのIPOは110社になる見通しと発表されています。私の予測では、26年は七十~八十数社と、これまでよりも減少する可能性が高いと見ています。
私がNBCで作った「IPOスクール(現IPO・M&Aスクール)」で第2期~第5期に参加された塾生企業の一つであるFUNDINNOが今期12月に上場し、26年以降も2~3社が上場すると見ています。
また、東証プライム市場では新たな基準が出てきましたから、今後M&Aも増えてくると思います。
最近のベンチャー企業は上場企業にインクルーズ(傘下入り)して株式を保持しながら上場を目指すケースと、未上場のまましっかり体力を蓄えて上場を目指すという2パターンに分かれてきました。時代の変化に応じてマネタイズのポイントも変わってきています。
また、AIの発展に伴い、社内体制も大きく変わっていくでしょう。既存の仕組みを見直しながら新しいオペレーションへの対応が重要となります。こうした変化の中でビジネスの中身やお客様に届ける製品・サービスの見直しが必要になると考えます。
生産や物流、マーケティング、管理業務など、様々な分野でAIの活用による効率化が進むことが予想されます。
─ まさに変化の激しい時代に突入したわけですが、東京NBCとして、今後どんなことに力を入れていきますか。
青木 大きな枠組みでは学生も含めた若手起業家の育成と経営の承継問題に力を入れていきます。少子高齢化で特に地方では後継者不足が深刻化し、黒字倒産していく企業が増えています。
東京NBCでファンドを組成して出資したり、所属メンバーの経営者が企業の相談に応じたり、今後の事業について助言をしていく取り組みも準備しています。東京NBCのメンバーには若くして上場を経験した経営者も多いので、メンバー同士の様々なコラボレーションができると思っています。
また、海外の経済団体との交流も進めています。韓国で約2万4000社が登録している経済団体「韓国経営革新中小企業協会(メインビズ協会)」と東京NBCが12月にソウルで経済交流に向けたMOU(基本合意書)を交わしました。
韓国は国内市場が小さいため、欧米市場に進出している企業が多い。一方、日本は国内市場がメインです。今後、韓国企業との提携がうまくできれば、日本企業にも非常に大きなチャンスをもたらすと考えています。