
約3万人の上場企業の取締役がベンチャーや中小の事業承継を
─ 自ら起業家となり、ベンチャー企業の育成にも取り組むクリーク・アンド・リバー社会長の井川幸広さんから見た2026年の見通しをお願いします
。 井川 高市政権の実行力が興味深いです。優れたリーダーはパッと空気を変えます。高市首相の情熱と覚悟が段々浸透し始めていると感じます。また、成長戦略がベンチャー企業にとっては押しの一手のように後ろから背中を押してくれるところがあり、期待しているところです。
─ 一方で、後継者不在などの理由で事業承継が経営課題になってきていますね。
井川 その通りです。当社グループも事業承継を頼まれて引き受けてきました。私の今までの経験で言うと、売上高100億円規模の会社であれば、1人のトップリーダーが改革することは十分可能だと思います。
上場企業の取締役などトップリーダーは、その会社の中で卓越した営業力や組織マネジメント力といったビジネスキャリアを自然と積み上げています。なぜなら、そういう会社は組織が整っているからです。
一方でベンチャーや中小企業はプレイングマネージャーとしてハンズオンで実際に手を動かさなければなりません。トップリーダーでもベンチャーや中小企業でそういった行動ができ、企業の成長につなげることができる人が30人に1人くらいの確率でいると感じます。
─ 上場企業を経営していた人が事業承継で他の企業を再生させることも可能だと。
井川 ええ。日本の上場企業の取締役は約3万人おり、そのうちの約1000人はベンチャーや中小企業の経営者になっても、しっかりとこなせるのではないかと思います。そういう人たちは社員教育や組織経営をしっかりとできますので、社内から次期トップリーダーが出てくるようなプログラムをつくることができれば、その後の事業承継もうまくいくでしょう。
─ そういった考えの下、トップリーダーの掘り起こしも手掛けていくということですね。
井川 そうですね。先ほど申し上げたように売上高100億円規模であれば、そのトレンドは確かにあると思います。しかも、自身の業界とは異なる業界であっても企業経営は同じですから、いくらでも実現可能なはずです。その企業に合った1人のトップリーダーを探すことが非常に大事になってきます。
その際、トップリーダーに求められる要素としては、誰が見てもしっかり業績を上げる強さを持つと同時に、社員の心に寄り添える優しい心も持っていること。このバランスが大事になります。
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