【国土交通省】「若者の関心をひきつけろ!」建設機械のデモンストレーション

遠隔操作で建設重機を動かすデモンストレーションが国土交通省内で行われた。大林組が省内に置いたモニターと操作機器を使って、能登半島地震の被災地にあるショベルカーを動かす様子を公開。同社の担当者は「特に災害復旧工事では、けがをするより効率を落としてでも安全を選んだ方がいい」と話す。作業員の移動経費や時間の削減に加え、山奥で仕事をするのに抵抗がある若者らも建設業に入ってきやすいメリットもある。

 操作機器も、重機の運転席を再現したものからラジコン操縦装置型のもの、ゲーム機のコントローラーに似たものまで様々。別の担当者は「ベテラン作業員は座席型が慣れているから使いやすいが、若い人にはゲーム感覚で使えるコントローラーが好まれるかも」と話す。

 一方、制度は技術の進歩に追い付いていない。労働安全衛生法は建設重機の遠隔操作を想定しておらず、現地と同じ安全基準を守ったり、同じ免許を取ったりする必要がある。そのため、室内で操作する場合も規則を厳格に解釈してヘルメットを被る業者もいるなど、実情に合わない部分があるという。

 ただ、モニター越しに周囲を十分視認できなかったり、通信回線が切れて操作不能になったりすれば、作業員に危険が及ぶリスクもある。国交省担当者は「これまでは人のいない災害現場で使うことが多かったからあまり問題にならなかったが、一般の工事現場に広がれば周囲への配慮が重要になる」と指摘。同法を所管する厚生労働省が遠隔操作のルールを検討する会議を立ち上げたため、国交省も議論の行方を注視していく考えだ。

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