三菱重工業とエクシオグループは12月22日、エクシオグループの自社データセンターにおいて、二相式ダイレクトチップ冷却(二相式DLC)によって効率的に冷却した画像処理半導体(GPU)サーバの構築・商用利用を開始したと発表した。両社によると、国内初のことだという。
二相式DLC(Direct Liquid Cooling)は、液体と気体の両方の冷媒を使い、GPUチップに冷却液を直接流して熱を取り除く。
二相式DLCがデータセンターのGPUの高熱化を解消
これまで、GPUをヒートシンクで冷却する「空冷方式」が主流だったが、いくつかの課題を抱えていた。
まず、空冷方式ではGPUを十分に冷やしきれず、安定稼働に不安があり、出力制限や故障リスクの要因となっていた。これに対し、二相式DLCの採用により、GPUチップのすぐ上に、液体と気体の冷媒を循環させるコールドプレートを設置して熱を直接奪うため、従来の空冷方式と比べ、高い熱伝達率を実現する。
また、単相による水冷方式では、万が一の漏水時にサーバーを損傷させるリスクもあるが、二相式DLCは電気を通さない絶縁性冷媒が安全性を確保し、漏水しても電気回路の短絡(ショート)を防ぐという。
加えて、大風量のファンや補助冷却機器の消費電力が増え、CO2排出量が増大する傾向にあった。二相式DLCでは、高効率な熱除去により、サーバ内の大型ファンの出力を削減する。そのため、冷却における電力係数PUEが下がり、エネルギー消費と環境負荷が低減され、運用コストとカーボンフットプリントを抑制するという。
