〈日本再生に不可欠の教育問題〉 国際社会経済研究所理事長・藤沢久美が考える「教育改革」

小学校を寄宿舎制にして助け合いを体験する場を

 ―― 日本再生のポイントに教育改革を掲げる人も多いですが、藤沢さんは教育問題で何か感じていることはありますか。

 藤沢 わたしが思うのは、小学校をボーディング(寄宿学校)制にしたらどうかと。例えば、小学校の中学年・高学年あたりになったら、平日はボーディングにして、皆が夜も一緒に寝泊まりする。そして、週末だけ家に帰るような仕組みがつくれないかな? と思っています。

 ―― 寄宿舎制とは思い切った発想ですが、その狙いは何ですか。

 藤沢 現在は女性が働く時代になり、仕事でクタクタになったり、ストレスを抱えている人たちも多い。だから、そんな状態で家に帰っても、十分な時間を子供に注ぎ込むことができない家庭も増えています。

 わたしは余裕のない状態でいる親が子供の心に与える影響は大きいと思っていますし、必ずしも親は子育てのプロでもない。ましてや少子化で子供1人を育てるだけでも大変だし、兄弟がいないから人と助け合うという経験もできないわけです、

 だったら、平日は学校に行って、年上の人も年下の人たちもいるような環境で勉強し、助け合い、生活するという体験をできるような仕組みができないかなと思っています。

 例えば、広島県に「神石インターナショナルスクール」という日本初の全寮制小学校があって、卒業すれば、日本の小学校の卒業資格とインターナショナルスクールの卒業資格の両方を取得できるんです。ただ、ここは公立の小学校よりも費用が高額なので、皆が皆というわけにはいきませんけどね。

 ―― これは政治家の人たちに言ったりもしますか。

 藤沢 自民党の先生方に言っても、教育は家庭でと言われて終わりです。でも、その家庭が崩壊しているから、そうした家庭で育った子供は不登校になって、大人になっても負の循環に陥ったりするんですね。

 ですから、わたしは子供のうちに、しっかり社会のコミュニティで生きていく経験をするには、むしろ社会でそういう仕組みをつくるべきだと。日本の財産は”人”ですから、そういうことを考えるのも一つかなと思っています。

 

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