米Microsoftは11月19日(現地時間)、「Native Sysmon functionality coming to Windows」において、システムモニターツール「Sysmon」をWindows 11およびWindows Server 2025にネイティブ統合する計画を発表した。同社はこの機能をOSに組み込むことで、別途バイナリーを配布・更新する手間を省き、セキュリティ監視の可視性を高めることを目指す。

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Windows環境で動作するシステム監視ツール「Sysmon」

SysmonはWindows環境で動作するシステム監視ツールで、プロセスの生成、ネットワーク接続、ファイル操作などの詳細な挙動をイベントとして記録することができる。攻撃者の活動痕跡を把握したり、不審なプロセスの関連性を追跡したりする際に役立ち、セキュリティ監視や社内監査のための調査などで広く使われている。

Microsoftが公式に開発するWindows向けツールの一つであり、システム管理者にとってはきわめて有用なツールだが、現在はWindows向けの高度な管理やトラブルシューティングを行う「Sysinternals」というツール群の一機能として提供されている。

SysinternalsはWindows OSの標準ツールではないので、利用したい企業やユーザーは、自分でバイナリーをダウンロードして各端末にインストールする必要がある。バージョンアップ時の更新作業も1台ずつ手動で行わなければならない。このため、多数のエンドポイントを持つシステムに展開する場合には運用負荷が高いという問題が生じていた。

2026年中にWindows 11およびWindows Server 2025に展開

Microsoftは現在、SysinternalsのSysmon機能をOS標準としてWindows 11およびWindows Server 2025にネイティブ統合する計画を進めているという。これによって、Sysmonを使うカスタム構成ファイルをWindowsに直接適用できるようになり、対象のイベントをWindowsイベントログとして直接書き出すことが可能になる。

また、Windows Update経由での自動更新が可能になることから、これまでのように手動でバイナリを展開・更新する手間がなくなる。さらに、管理ドライバーのインストールやサービスを起動する単一のコマンドの提供も予定しており、導入時の障壁を大きく下げられる。

Microsoftは、ネイティブ統合したSysmon機能について「来年のWindowsアップデートで広く利用できるようになる」と伝えているが、正確な時期はまだ明らかにしていない。その時期が来たら、Windows機能の有効化/無効化の設定によって、Sysmon機能を有効化できるようになるとのこと。その後、「sysmon -i」コマンドを実行すれば、端末にドライバーがインストールされてSysmonサービスをデフォルト構成ですぐに起動できる。

MicrosoftはSysmon機能の統合を皮切りとして、エンタープライズ規模の管理機能やAIによる推論を活用した脅威検出機能といった追加機能に継続的に投資していく計画だという。