北海道電力は10月31日、2025年度中間(4~9月)の連結決算を発表した。売上高は、前期比1.1%減の4119億円、営業利益は前期比21%増の679億円、経常利益は前期比22%増の619億円、親会社株主に帰属する中間純利益は前期比11.5%減の448億円の減収・増益となった。

  • 2025年度中間(4~9月)の連結決算(出典:北海道電力)

    2025年度中間(4~9月)の連結決算(出典:北海道電力)

2025年度通期の連結業績を下方修正

同社 代表取締役 社長執行役員の齋藤晋氏は、売上高の減収の理由として、燃料価格の低下に伴う燃料費等調整額の減少などを、また、経常利益の増益理由としては、燃料価格などの低下に伴う燃料費等調整制度の期ずれ差益の影響や水力発電量の増加に伴う燃料費の減少を挙げた。

2025年度通期の連結業績は、7月31日に公表した連結業績予想を修正し、売上高は、前期比340億円減の8680億円、営業利益は前期比180億円減の570億円、経常利益は前期比210億円減の430億円、親会社株主に帰属する中間純利益は前期比360億円減の280億円と予想した。

  • 025年度中の連結業績予想(出典:北海道電力)

    2025年度中の連結業績予想(出典:北海道電力)

連結業績予想の経常利益は、7月31日時点に比べ30億円増加しているが、その理由として、齋藤氏は相対卸販売量の増加などにより他社販売電力量が増加する見込みであることや、北海道電力ネットワークにおける託送料金見直しの影響を挙げた。

2025年度中間配当については、前回公表した配当予想のとおり、普通株式は1株当たり15円を予定している。

小売販売電力量は、夏季の高気温による冷房需要の増加はあったが、卸電力市場価格や燃料価格が低位で推移しており、厳しい競争環境にあることなどから、合計で1,015,000万kWh、対前年伸び率は2.8%減となった。

他社販売電力量は、再生可能エネルギーの買取増加に伴う販売量の増加などにより、合計で6,27400万kWh、対前年伸び率は26.7%となった。

  • 2025年度連結決算-販売電力量(出典:北海道電力)

    2025年度連結決算-販売電力量(出典:北海道電力)

発電電力量は、水力が対前年同期比24.5%増の228,700万kWh、火力が対前年同期比7.8%減の626,100万kWh、新エネルギーなどは、対前年同期比42.4%減の3,100万kWhで、合計は対前年同期比1.2%減の857,900万kWh、他社受電電力量は対前年同期比12.9%増の904,200万kWhとなっている。

  • 2025年度連結決算-供給電力量(出典:北海道電力)

    2025年度連結決算-供給電力量(出典:北海道電力)

キャッシュ・フローのうち、営業活動によるものは税金など調整前中間純利益の減少や燃料貯蔵品などの棚卸資産の増加などにより、前年同期に比べ162億円減少の416億円収入となった。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の増加や核燃料の売却による収入の減少などにより、前年同期に比べ752億円増加の866億円の支出となった。

財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の増加などにより、前年同期に比べ1,309億円増加の918億円の収入となり、以上の結果、現金および現金同等物は、期首に比べ468億円増加の2031億円となったという。

泊発電所3号機再稼働により家庭向け電気料金で11%の値下げ

10月31日には、泊発電所3号機再稼働後の電気料金の値下げ見通しについても発表した。

同社は7月30日に、泊発電所3号機の原子炉設置変更許可を得た。泊発電所3号機の再稼働に伴う費用の低減効果を反映した上で、今後の物価や金利の上昇による影響を緩和するために、カイゼン活動やDX推進等の経営効率化のさらなる深掘りによる費用の削減効果を最大限織り込んだ結果、規制料金では、家庭向け電気料金で11%程度の値下げ、自由料金全体では、平均7%(低圧自由料金:平均11%、高圧・特別高圧料金:平均6%)程度の値下げとなる見通しだという。

  • 泊発電所3号機再稼働後の電気料金の値下げ見通し(出典:北海道電力)

    泊発電所3号機再稼働後の電気料金の値下げ見通し(出典:北海道電力)

同社 代表取締役 社長執行役員の齋藤晋氏は、「エネルギー資源に乏しい日本において、道民のみなさんに『S+3E』の観点を踏まえた泊発電所の必要性について理解いただけるよう、安全対策の取り組みに加え、今回示しした電気料金の値下げ水準についても、説明を尽くしていくとともに、早期再稼働に向けて総力を挙げて取り組んでいきます」と述べた。

なお、「S+3E」は、安全性(Safety)を大前提に安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)を同時に実現する考え方を指す。