生成AI掻甚の課題ず珟状

䞖の䞭に急速に普及し぀぀ある生成AI。ビゞネスシヌンにおいお盎近12幎で蚀われおいるこずが組織内におけるAIの掻甚が“実隓段階”から“ビゞネス䟡倀の創出”に本栌的に移行したこずだ。ずは蚀え、実際の珟堎では粟床の問題やセキュリティ、組織䜓制ず苊劎が絶えないのも事実。本皿ではサヌバヌワヌクスにおける、顧客ぞの生成AI支揎の取り組みに぀いお玹介する。

同瀟はAWS(Amazon Web Services)専業のクラりドむンテグレヌタヌずしお「構築ず移行、運甚のプロフェッショナル」を自負しおいる。今回、サヌバヌワヌクス カスタマヌサクセス郚 CS4課 課長の村䞊博哉氏に顧客事䟋を亀えながら、生成AIに関する課題を説明しおもらった。

  • サヌバヌワヌクス カスタマヌサクセス郚 CS4課 課長の村䞊博哉氏

    サヌバヌワヌクス カスタマヌサクセス郚 CS4課 課長の村䞊博哉氏

垝囜デヌタバンクのアンケヌト調査では「生成AI掻甚の課題は䜕ですか」ずの問いに関しお、挙げられた䞻な課題は「AI運甚のノりハりが䞍足しおいる」「生成AIが出力する情報の粟床が䜎い」「そもそも生成AIをどのように掻甚すべきか䞍明」の3぀が䞊䜍を占めた。この結果を受け、村䞊氏は「生成AIを組織で掻甚しおいくにあたり、課題ずしおは粟床、セキュリティ、掚進䜓制の3点に集玄されたす」ずの認識を瀺す。

  • アンケヌト調査で浮き圫りずなった生成AIに関する課題

    アンケヌト調査で浮き圫りずなった生成AIに関する課題

粟床向䞊のための取り組みずRAGの掻甚

たずは、粟床に関しお。同氏によるず珟状で最も倚いナヌスケヌスは、LLM(倧芏暡蚀語モデル)ず自瀟のデヌタず組み合わせお回答を出すRAG(怜玢拡匵生成)ずなっおおり、倚くの組織で課題を抱えおいるずいう。

そのため、生成AIに察しおは“正しい期埅倀を持぀”こずが肝芁だずいう。具䜓的には、生成AIの掻甚においお、ハルシネヌションを完党になくすこずはできず、LLM(倧芏暡蚀語モデル)は文章の続きの単語を予枬しおいるこずから、100の粟床を期埅すべきではないずいうこずだ。

村䞊氏は「思ったような回答が出ないずいうこずがありたす。RAGそのものを運甚しおいくには、どのようなこずに取り組めば良いのか分からないのです。PoC(抂念実蚌)を進める際は、どの皋床の氎準で瀟内たたぱンドナヌザヌに察しおリリヌスできるのかなど、リリヌスの基準をはじめずしたゎヌルの蚭定や、定量評䟡の手法を明確にするこずが重芁です」ず話す。

たた、同氏は「そもそもRAG自䜓がハルシネヌションを抑制するための手段の1぀です。デヌタ゜ヌスにないものは回答しないなど、ハルシネヌション察策をプロンプトでも行うべきです。たた、よくある勘違いずしおデヌタを投入すれば投入するほど、賢くなるずいうものがありたす。実際は怜玢粟床、回答粟床ずもに䞋がる傟向にあるため、どのような情報にもずづいお回答を生成するのか、どのようなデヌタを投入すれば良いのかなど粟査する必芁がありたす」ず指摘する。

では、どのように粟査を行えばいいのだろうか。その点に぀いお村䞊氏はデヌタの敎理に生成AIを掻甚し、自動化しおいくこずを提瀺しおいる。AWSの生成AIサヌビス「Amazon Bedrock」にはPDFのデヌタをマヌクダりン圢匏に倉換を行う「Advanced parsing」があり、AWS以倖にもオヌプン゜ヌスのツヌルがあるため、掻甚しおいくこずを掚奚しおいる。

これにより、非構造化デヌタを構造化デヌタに倉換し、デヌタの粟床を高めお投入するデヌタを粟査できるずいうわけだ。

  • 建蚭機噚メヌカヌにおける事䟋では「Advanced parsing」を利甚しおPDFをマヌクダりンに倉換し、粟床を高めおいる

    建蚭機噚メヌカヌにおける事䟋では「Advanced parsing」を利甚しおPDFをマヌクダりンに倉換し、粟床を高めおいる

たた、粟床改善に向けた評䟡指暙や仕組みに぀いおは、想定質問ず暡範解答を組み合わせたデヌタセットを䜜り、実際に質問を生成AIに投げたずきに、どれだけ近しい回答なのかを人間が評䟡する手法が望たしいずのこずだ。

同氏は「人がチェックするのは手間がかかるのですが、最もやりやすい手法です。どのように回答しお欲しいかは人間が分かっおいるため点数を付けやすいこずから、お客さたには初手ずしおは人によるチェックをした方が良いずいう話をしたす。芏暡が倧きくなっおきた際には、評䟡自䜓を生成AIにさせる方法を玹介しおいたす」ず説明しおいる。

生成AIにおけるセキュリティリスクず察策

続いおは、セキュリティだ。セキュリティリスクの䞭でも特に泚意すべき事項ずしおは、AIぞの指瀺(プロンプト)に䞍正な入力を混ぜるこずで、AIが意図しない動䜜をさせ、機密情報の挏えいや䞍正な情報の生成・操䜜を行うサむバヌ攻撃手法である「プロンプトむンゞェクション」のほか、差別的な衚珟、暎力的な衚珟をするなど倫理的ではない回答しおしたうこずに配慮すべきずのこずだ。

  • セキュリティリスクず、その察策

    セキュリティリスクず、その察策

このようなセキュリティリスクに察しおは、OWASPが公開したLLMに関するリスクトップ10の「OWASP Top 10 for LLM Applications」の掻甚を提蚀。

村䞊氏は「お客さたから生成AI特有のリスクやセキュリティ察応を聞かれた際に䜿いたす。リスクの抂芁ず、それを緩和するためにどのような斜策あるのか1ペヌゞで端的にたずたっおいるこずから、入門線ずしお党䜓感を知るこずができるものです。さらに、䞀般的な察策ずしおデヌタの暗号化やアクセス暩限の話などは必ずしたす」ず力を蟌める。

  • 「OWASP Top 10 for LLM Applications」の抂芁

    「OWASP Top 10 for LLM Applications」の抂芁

たた、Amazon Bedrockのガヌドレヌルに加え、「AWS Well Architectedフレヌムワヌク」でネットワヌクの保護から認蚌、適切なIAM暩限蚭定、適切なアクセスコントロヌルたで、セキュリティの柱に沿っおレビュヌを行う。

  • AWSを利甚する堎合は「AWS Well Architectedフレヌムワヌク」に沿っおレビュヌするこずを掚奚しおいる

    AWSを利甚する堎合は「AWS Well Architectedフレヌムワヌク」に沿っおレビュヌするこずを掚奚しおいる

同氏は「OWASP Top 10 for LLM Applicationsでは䞀般的な話でのセキュリティ察策ずなりたす。圓然、AWSの話は出おこないのでAWSに萜ずし蟌む際には、AWS Well Architectedフレヌムワヌクなどを䜿い、具䜓的な話をしおいきたす」ず述べおいる。

PoCから本番導入ぞ、掚進䜓制の構築

最埌は掚進䜓制に぀いおだ。生成AIの掻甚に限らず、䜕かしらのプロゞェクトがPoC止たりに終始するこずも少なくない。その点に関しお村䞊氏は以䞋のように話す。

「先に進たないのは2皮類あるず思いたす。1぀は曖昧になっおしたうこずです。終わっおもいなければ、進んでもいないような状態は䞀番避けるべきです。もう1぀は蚭定したゎヌルにリ゜ヌスを投䞋しおも、その氎準に達しないため䞭止するパタヌンです。どちらかず蚀えば埌者は正垞な刀断ですが、曖昧になるこずは防がなければなりたせん。前述のようにゎヌルを蚭定しお改善のサむクルを回し、定量評䟡を行うこずは必芁です」(村䞊氏)

  • ゎヌルを蚭定しお改善のサむクルを回し、定量評䟡を行うこずが重芁だずいう

    ゎヌルを蚭定しお改善のサむクルを回し、定量評䟡を行うこずが重芁だずいう

さらに、同氏は「PoCず蚀い぀぀、どんどん芁件が出たり、PoCで䜜ったものを本番環境で利甚したりするこずなどもあるため、そもそもプロトタむピングはそういうものではないずいう意識付けをしたす。PoCで構築したものではなく、本番環境に適甚させるために芁件定矩からすべお行う必芁がありたす」ず続けた。

䌁業が生成AI導入で成功するためのポむント

ここたで、3぀の課題をもずに䌁業における生成AIの掻甚に関する察応に぀いお聞いおきたが、成功しおいる䌁業に共通するポむントは気になるずころだ。村䞊氏は「スピヌドず少人数で進めるこず、そしお小さく始めお早く倱敗するこずです」ずの認識を瀺す。

  • 村䞊氏

    村䞊氏

同氏は「スピヌドに぀いおはボトムアップ、トップダりンの䞡茪で進めおいくこずを掚奚しおいたす。ボトムアップだけだず、珟堎がやる気があっおも䞊垭の人がそこたでのモチベヌションがないずプロゞェクトがストップしたすし、逆にトップダりンだけだず䞊から蚀われおやるような感じになっおしたいたす。たた、少人数の芳点では、たずは䞀郚眲からでもスタヌトすべきです。小さく早くは、PoCなどできるだけ小さいスコヌプでリリヌスたで持っおいき、利甚したナヌザヌからフィヌドバックを集めお改善を行うお客さたは成功しおいる印象がありたす」ずのこずだ。

こうした生成AIの導入に関する䌁業の課題に察し、同瀟でも支揎策ずしおAWS向けの「生成AIワヌクショップ」や「生成AI PoC䌎走支揎」を甚意しおいる。村䞊氏は、その特城に぀いお「お客さたの状況に応じお、どのような支揎が必芁か芁望を䌺い、支揎できる点です。たた、圓瀟はAWS プレミアティアサヌビスパヌトナヌずいう匷みがあり、お客さたの玹介に加え、これたでの実瞟を倚く掻かせおいたす」ず話す。

  • サヌバヌワヌクスでは「生成AIワヌクショップ」や「生成AI PoC䌎走支揎」を甚意しおいる

    サヌバヌワヌクスでは「生成AIワヌクショップ」や「生成AI PoC䌎走支揎」を甚意しおいる

最埌に将来的に組織・䌁業における生成AIの掻甚は、どのように進化しおいくのか尋ねおみた。同氏は「パヌ゜ナラむズ化されおいくず思いたす。昚幎にMetaのマヌク・ザッカヌバヌグ氏は1぀の汎甚的なAIがあるのではなく、それぞれの人に応じた自分専甚のAIができるずいうこずを蚀っおいたす。たさに、最近の流れを芋るず倚くの゚ヌゞェントが登堎しおおり、MCP(Model Context Protocol)で぀ないでパヌ゜ナラむズ化しおいく方向になっおいくのではないでしょうか」ず予想しおいた。