Windows Centralは9月11日(現地時間)、「Sam Altman fears AI will kill the human internet」において、OpenAI CEOのSam Altman氏が「デッド・インターネット理論(Dead Internet Theory)」について懸念の声を上げていると伝えた。
デッド・インターネット理論とは
デッド・インターネット理論とは、インターネット上の会話やコンテンツの多くが人間ではなくボットやAIが自動生成したもので構成されているという仮説である。
こうした世界では、オンラインのコンテンツはアルゴリズムによってコントロールされることになり、人間のオンライン活動は実質的に終了した状態になる。
陰謀論から現実のリスクに
Altman氏は、自身のXアカウントに、「私はデッド・インターネット理論をそれほど真剣に受け止めていなかったけれど、今ではLLMが運用する大量のTwitterアカウントがあるようだ」と投稿し、ソーシャルメディア上のコンテンツやアカウントの相当部分がAI生成のものに置き換わっている可能性を示唆した。
デッド・インターネット理論はいわゆる陰謀論の一種だが、LLMの普及やAI生成コンテンツの急増によって、いまでは一部の専門家から警戒すべき現実的なリスクとして再評価されはじめていると、Windows Centralは指摘している。AI生成コンテンツが検索結果やソーシャルメディア上で優勢になれば、人間が作成した良質なコンテンツの影響力が低下し、オリジナルの情報源やコンテンツ作成者の存在意義が損なわれてしまう。その状況が続けば、人間のオンライン活動は実質的に意味を持たないものになりかねない。
インターネットを取り戻すには
そのような状況を回避するためには、インターネット上でAIと人間の区別を明確にし、情報やコンテンツの透明性を保つための仕組みが必要となる。例えば、AI生成コンテンツの明示の義務化や、ボットを識別する仕組みの導入、プラットフォームやサービスによる検証や規制の強化など、複数の方法による多面的な対策が不可欠だ。
最先端のAI技術を持つOpenAIのCEOがデッド・インターネット理論について語るのは皮肉的ではあるが、インターネットの将来像について考え直す良い契機とも言えるだろう。

