Microsoft Corporationは2025年9月2日(現地時間)、「Accelerating AI adoption for the US government」において、米国総務局(GSA)とのAIの導入を加速させる包括的な協定の締結を発表した。

同社は、この協定を通じて、政府機関がセキュアかつコンプライアンス準拠の先進AIツールを迅速に導入できるよう支援し、運用強化、セキュリティ向上、米国民向けのイノベーションの促進を目指すという。

  • Accelerating AI adoption for the US government - The Official Microsoft Blog

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推定価値は3年間で60億ドル超

米国政府は、2025年7月にAIの導入を推進する国家戦略「America’s AI Action Plan」を発表した。この戦略では、規制緩和やオープンソース推進によるAIイノベーションの加速、データセンターや半導体工場の整備を含むAIインフラの構築、国際AI外交と安全保障への主導的役割の構築という3つの柱を掲げている。

Microsoftとの新しい協定は、この3つの柱の達成を強力に後押しするものだ。具体的には、米国政府機関のMicrosoft G5ユーザーは、Microsoft 365 Copilotを含む一連の生産性向上、クラウド、AIサービスを最大12カ月間にわたって無償で利用できるようになる。これによって、米国の政府機関は最新のAI機能を大規模に導入することが可能になる。

具体的には、次のような行政上の優先事項が達成できるという。

  • Microsoft 365およびCopilotスイートが提供するAI機能の活用による生産性向上
  • AIエージェントによる自動化の推進
  • Azureの大幅な割引とデータ送信料金の免除によるクラウドの最新化
  • Dynamics 365アプリケーションによる政府業務の合理化
  • Microsoft Entra IDやSentinelなどの統合プラットフォームを活用したセキュリティ強化

導入支援サービスにも2000万ドルの追加投資

Microsoftは、これらの技術とコスト削減に加え、導入支援サービスにも2000万ドルの追加投資を発表した。また、無償のコスト最適化ワークショップも実施し、政府機関がソフトウェアの重複の削減、サービスの自動化、チーム間の相互運用性向上などを実現できるようにサポートするという。

米国の政府機関は、2026年9月まで任意でこれらのサービスに参加でき、割引価格は最大36カ月間利用できる。これらの支援策を統合すると、その推定価値は3年間で60億ドルを超える見込みだという。この投資は、「テクノロジーの最大の価値が人々を力づけることにある」という信念を反映したものだとMicrosoftは強調している。