KDDIは8月6日、T2、三井住友海上火災保険、日本郵便と共に、新東名高速道路(新静岡ICから新富士IC間)を走行中の自動運転トラックを遠隔監視し、異常検知・現場駆け付け・車両退避する一連のオペレーション実証を7月15日に実施し、成功したことを発表した。
4社は今後も自動運転トラックの異常事態発生時に必要な対応の検証などを進め、物流のDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けレベル4(特定条件下でシステムが車両を操作)自動運転トラックの2027年度社会実装を目指す。
実証の背景
物流2024年問題を中心に人手不足などの社会課題の解決策として、自動運転トラックの早期社会実装が期待されている。しかし、社会実装に向けては、自動運転技術の向上に加え、車両に異常事態が発生した際に適切かつ迅速に対応するための遠隔監視体制が求められている。
遠隔監視業務においては、異常が発生した自動運転トラックが道路上にとどまり続けることで発生する交通渋滞など、二次的事故の発生を回避する必要がある。また、荷物運搬の遅延を回避する必要もある。これらの対応をするためには複数事業者の連携が重要だが、各事業者の責任範囲の明確化や連携体制構築が課題となっている。
実証の概要
4社は自動運転トラックの異常事態発生時に各社が担当する業務の責任範囲を明確化し、連携体制を構築した。KDDIは遠隔監視システムを開発し、自動運転トラックの状況をリアルタイムに監視するオペレータの役割を担い、緊急対応や現場駆け付けを担当する三井住友海上のオペレータへ情報を提供した。今回、異常事態発生時から自動運転トラック退避までの対応が滞ることなく行われ、4社で構築した体制が機能することが確認された。
実証実験の詳細
実証は遠隔監視システムでの情報連携に向け、新静岡ICから走行を開始したT2の自動運転トラック(自動運転レベル2相当)に異常が発生した状況を想定して実施。KDDIのオペレータと三井住友海上火災保険のオペレータはそれぞれの拠点からクラウド上にある遠隔監視システムにアクセスし、自動運転トラックから送られてくるアラートと共に車両や周囲の映像などの情報を取得した。
その後、三井住友海上火災保険のオペレータは遠隔監視システムで現場の状況を確認しながら、緊急通報や駆け付け・レッカー手配のオペレーションを模擬的に実施。日本郵便が提供する高速道路外の退避場所に車両を誘導するオペレーションを確認した。
遠隔監視システムでの情報連携と4社で構築した体制により、状況確認に要する時間の短縮と各社オペレーションがシームレスに連携できることが確認された。高速道路走行中の自動運転トラックに異常が発生した際に、緊急停止した車両を安全な場所に迅速に退避させることで、高速道路の安全を確保しつつ自動運転トラックの運行管理者は輸送事業の継続が可能になると考えられる。
