電通と電通総研は8月5日、企業のR&D部門およびその他事務系部門に所属する従業員760人を対象に、「新たな事業創出とR&Dの関係性に関する調査」を実施したと発表した。調査の結果、成果を上げている企業ほどR&D部門が主体的に新規事業の取り組みをリードする傾向が明らかになったほか、成果のある企業に共通するR&D部門の特徴も浮き彫りとなった。
企業がR&D部門に期待する役割
調査では、企業がR&D部門に期待する役割としては、「よりスピード感のある研究・開発」(73.4%)、「グローバルで戦える技術の開発・研究」(70.2%)、「事業成果を見込んだ研究・開発の推進」(69.9%)が上位に挙げられたが、これらに対する現状の貢献度は期待を大きく下回っている。
また、新たな事業創出や製品企画に「取り組んでいる」と答えた従業員は全体の7割を超えた一方、実際に「成果が上がっている」と実感している層は2割にとどまった。
成果を実感している従業員の5つの共通点
「R&D部門が新たな事業創出を主導・関与できている」と答えた割合は半数にのぼる一方、「非常に貢献できている」と回答したのは12.4%にとどまった。事業や製品企画で「成果が上がっている」と感じている従業員は、そうでない従業員に比べ、R&D部門の貢献を約4倍強く実感していることもわかった。
成果を実感している従業員には「中長期でのR&D部門のあるべき姿・研究戦略の共有」「社内外での自社技術理解」「顧客ニーズへの深い理解」「R&D部門が主導する新規事業創出への関与」「社外パートナーとの連携」といった5つの共通点が見られ、これらが成功のポイントであると指摘されている。
なお、この調査は、新規事業や製品企画に取り組む企業のR&D部門の貢献や課題を把握する目的で、5月16日から21日に実施された。対象は農林・水産・鉱業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業に属し、売上高1,000億円以上かつ社内にR&D部門を持つ20~69歳の従業員。職種はR&D部門および事務系部門で、役職も管理層から一般社員・契約社員まで幅広く含まれる。サンプル数は合計760人。


