AI人材を積極的に引き抜いているMetaが、元OpenAIの研究者であるShengjia Zhao氏を新設のSuperintelligence Labのチーフサイエンティストに任命した。CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が7月25日、ソーシャルサービスのThreadsで発表した。

各社からAI関連の人材を獲得するMeta

ザッカーバーグ氏は「Shengjiaは私とAlexと直接連携し、新しい研究所の研究方針と科学的な方向性を定めることになる」と記している。Alexとは、Metaが6月にScale AIから引き抜いたAlexandr Wang氏だ。Metaは143億ドルを投じてWang氏を引き抜いたと言われている。

MetaはAI分野での競合にあたって、数十億ドル規模の投資と積極的な人材獲得戦略を展開している。Wang氏の他にも、AppleからLLM(大規模言語モデル)チームの責任者を務めていたRuoming Pang氏、AI部門のMike Lee氏とTom Gunter氏を雇い入れている。

また、GoogleからはGeminiの開発者であるTianhe Yu氏、Cosmo Du氏、Weiyue Wang氏の3人を起用した。この起用は、Geminiが数学オリンピックで金メダルレベルレベルの成績を収めた直後だった。

Axiosによると、Metaは一部の人材に対して、数億ドルに達する報酬パッケージを提示しているという。

ザッカーバーグ氏はZhao氏について「新しいスケーリングパラダイムなど、すでにいくつかの画期的な成果を生み出し、この分野のリーダーとして著名な人物」と紹介し、「彼の科学的ビジョンを推進するため、密接に連携できることを楽しみにしている」と続けている。