IIJは7月22日、センシングデータを活用して企業の業務改善および品質向上を支援する「IIJセンシングデータマネジメントサービス」の提供を開始することを発表した。現場環境や事象を計測するセンサー機器、データを保存し可視化して活用するためのクラウドサービスおよびアプリケーション、センサーやゲートウェイ機器をクラウドに接続するモバイル回線や無線ネットワーク環境をワンストップで提供する。

従来のアナログ式計測器やロガーの目視確認、計測値の紙台帳への手入力から、自動測定やクラウドへのデータ保管に移行し管理業務の効率化を支援するとともに、センシングデータを使った業務の改善や品質向上を実現する。

特に食品産業、物流業、小売業の食品・医薬品の温度管理用途と、建設業の環境測定による安全管理用途のセンサー機器を重点的にラインアップしている。

サービス概要

「IIJセンシングデータマネジメントサービス」は、センサー機器を管理・運用し、センシングデータを活用するためのクラウドサービス。Webコンソールでセンサーから取得されたデータの閲覧、しきい値や電池残量に応じたアラート発報設定、取得データのレポート出力、センシングデータの閲覧権限設定など、センシングデータを業務利用するために必要な機能を提供する。

業種や業務ごとのセンシングデータの活用シーンに合わせた機能提供と、サービス対応センサーのラインアップで、企業の業務改善・効率化・省力化を推進する。

食品産業 / 物流業 / 小売業では食品や医薬品など商品の温度管理に、建設業ではWBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)や雨量などの環境測定による熱中症対策などの安全管理や建設機械の稼働管理などに使えるという。

同サービスで利用する各種センサー機器や、ネットワーク回線、Webアプリケーションなど、センサーから収集したデータを業務利用するために必要な要素をワンストップで提供する。

あらかじめ必要な設定を行ったセンサーやゲートウェイ機器を提供するため、利用者はセンサー機器の取り付け設置とWebコンソールでの簡単な操作をするだけでセンシングデータを取得できる。

  • サービスの概要図

    サービスの概要図

Webコンソール

センサー類の登録、設定から取得データの閲覧、しきい値および電池残量に基づいたアラート発報、取得データのレポート生成、センシングデータの閲覧権限設定などの機能を備えたWebコンソールを提供する。

なお、「IIJセンシングデータマネジメントサービス」は販売代理店がリブランドして再販・提供可能で、販売代理店がエンドユーザーに展開できるよう、Webコンソールは閲覧ユーザー用と管理用の2階層構成で設計されている。

  • Webコンソール画面例

    Webコンソール画面

  • センシングデータ履歴の一覧表示

    センシングデータ履歴の一覧表示