NTTデータグループのクニエは7月22日、サプライチェーン領域における変革推進を支援する新サービス「サプライチェーン・DXイノベーションワークショップソリューション」の提供を開始することを発表した。
同サービスでは、構想の策定から実行・検証に至るまでのプロセス全体を、顧客と共に作り上げる共創型のワークショップ形式で支援するという。課題を発見して能動的に変革へ取り組む場を設計し、行動変容の定着と実効性ある改革をサポートする。
サービス提供の背景
近年、サプライチェーンを取り巻く環境が大きく変化している。ESGへの対応やレジリエンス強化といった中長期的な視点での経営課題と、リードタイム短縮や在庫最適化など即応性の求められるオペレーショナル課題の両立が企業には求められる。
加えて、グローバル環境の不確実性が高まる中、従来の技術課題中心のアプローチだけでは限界が見え始めており、企業は組織構造や文化、意思決定スタイルに踏み込んだ「適応課題」への対応が求められている。
このような時代背景において、同社は処方型(医師−患者型)ではなく、組織の自律性と対話を重視したプロセス・コンサルテーション型アプローチによって、変革を共に設計・実行する新たな支援の形を提供する。
サービス概要
同サービスでは業界ベンチマークや他社事例と顧客企業固有の課題を突き合わせ、経営層と現場の双方の視点からボトルネックを定量的に可視化し、対話の出発点を明確にする。
その際には、従来のようにコンサルタントが各所にヒアリングして整理するのではなく、関係部門のステークホルダーを一堂に集め、現場の生の声を共有しながら、現状認識の共通化と打ち手の共創を図るという。
また、生成AIを活用し、関連リサーチやベンチマーク比較、資料作成のプロセスを高速化することで、クリエイティブかつ深い議論に集中できる環境を整え、短期間で実効性のある施策立案を可能にするとのことだ。
実行計画と行動変容トリガーの設計においては、豊富な業界知識と課題に合わせたアプローチにより、合意されたビジョンと施策を現場で実行可能なアクションに落とし込む。行動変容を促すフォローアップとトリガー設計を組み込むことで、持続的な改善行動にもつなげる。
サービスの特長
Googleが推進するイノベーションカルチャー・プログラム「10X Innovation Culture Program 」と連動し、10Xマインドセットや組織文化変革の知見をワークショップに融合し、深く実践的な変革を支援する。
また、自社ソリューション群との連動による実行力強化として、SCM、データマネジメント、AI、業務改革、新規事業支援など、クニエ内の複数チームとクロスファンクショナルな連携が可能。
従来のワークショップでは時間がかかっていた情報整理やアイデア精査に対し、生成AIを用いることで質を保ちながら高速な発散・収束サイクルを実現する。参加者のクリエイティビティを引き出し、限られた時間での高いアウトプット創出を支援する。