Windows Centralは7月17日(現地時間)「Here are 5 good *current* Microsoft products that have become stagnant - or worse - abandoned|Windows Central」において、放置されたMicrosoft製品の現状を伝えた。
Microsoftの数ある製品の中で、更新が止まった優秀なアプリおよびサービスを5つ紹介した。
-
Here are 5 good *current* Microsoft products that have become stagnant - or worse - abandoned|Windows Central
忘れられた革新的製品およびサービス
Microsoftは数多くの製品やサービスを提供している。時にはユーザーを驚かせる発表などを行い耳目を集めるが、時間の流れとともに徐々に光を失い、Microsoft自身も忘れ去ったかのように色あせていく製品もある。
Windows Centralはそのような製品およびサービスに着目し、まだサポートを終了していない5つの製品について現状を伝えている。
キーボードアプリ「SwiftKey」
Microsoft SwiftKeyはモバイルデバイス向けに開発された仮想キーボードアプリだ。ユーザーの入力パターンを学習し、より正確な予測変換やオートコレクト機能を提供する。
2016年に2億5,000万ドルでMicrosoftに買収されたSwiftKeyは、当時Androidで最も優れたキーボードと評されていた。しかしながら2025年現在、Microsoftは意味のあるアップデートを行っていないという。特長とされた正確な予測変換も競合製品に遅れをとり、カスタマイズ性や機能面ではさらに遅れをとっているとされる。
Android用アプリケーションランチャー「Microsoft Launcher」
Microsoft Launcherは総ダウンロード数が5,000万回を超えるAndroid用の人気のアプリケーションランチャーだ。
Windows Centralのライターは現在もアクティブユーザーだとして、そのシンプルさ、速度、実用性を高く評価している。本稿執筆時点における最終更新日も2025年7月9日と比較的新しく、忘れ去られたようには思えない。
ところがWindows Centralによると、バグやその他の問題がまん延し、何年も解決されないままだという。さらに、新しいAndroidデバイスをサポートするアップデートもほとんど行われず、開発チームが存続しているかも定かではないとしている。
Microsoft Movies & TV
Microsoft Movies & TVは、Microsoftが運営するビデオレンタルサービスだ。映画やテレビ番組をレンタルまたは購入し、好きな場所で視聴することができる。
記者はこのサービスの問題点を次のように述べている。
「4K購入オプションのサポートが不十分だったり、モバイルやテレビ用のアプリがなかったり、バグがあったり、安定性が低かったり、Microsoft Movies & TVはとにかく貧弱で、100万年前(原文ママ)から意味のあるアップデートが行われていない」
現在もサービスは継続しており、2025年公開の映画も視聴可能だ。しかしながら記者はこの流れを「Microsoft Groove Music」の廃止時に似ていると述べ、Microsoftは返金の負担が大きすぎてサービスを終了できずにいる可能性があると指摘している。
Xboxの実績
Microsoftのゲームプラットフォーム「Xbox」には「実績」と呼ばれるやり込み要素がある。これは「タイトルの開発者がプレーヤーに対して設定した、具体的な達成目標を表すもの」とされ、プレーヤーが特定の条件を満たすことで付与される。
以前は実績などを達成するとXboxアバターを報酬として受け取ることもあったが、今は実質的なアップデートがないという。ライターはPlayStationのプラチナトロフィーシステムのような報酬が得られるシステムの実装を望むと説明しているが、叶う見込みはない。
というのも、PlayStationのロイヤリティプログラム「PlayStation Stars」は2026年11月2日をもってサービスを終了する予定となっており、業界の流れは報酬を取りやめる方向にあると言える(参考情報:PlayStation Stars | PlayStationのロイヤリティプログラムで報酬を獲得 (日本))。
手書きメモアプリ「Microsoft ジャーナル」
Microsoft ジャーナル(旧Windows Journal)はWindows上でデジタルペンを使用したメモおよびスケッチを可能にするアプリだ。ノートのように利用することができ、シンプルかつ気軽に扱える点が人気となっている。
ライターはMicrosoftの主力製品と目されるOneNoteよりも優れた製品だとして、デジタルペンを所有するユーザーに推奨したいアプリの一つと絶賛している。
しかしながら、残念なことに2023年3月以降、新機能やバグの修正の提供がないという。サポートが継続すれば最高のメモアプリになる可能性を秘めているとして、同社に開発の再開を促している。
Microsoftの今後の方針は
これら製品やサービスの今後の方針は明らかになっていない。最近になりアップデートを行っている製品もあり、完全に忘れ去られたわけではないようだが、バグの修正やユーザーの興味を引く更新がないことも事実のようだ。
Microsoftに新しく開発リソースを割く余裕があるのか定かでないが、アクティブユーザーの多い製品については前向きに検討することが望まれている。