Neowinは7月17日(現地時間)、「Microsoft almost released an annoying Windows Office "performance boost" feature - Neowin」において、Microsoft Officeの起動パフォーマンスを向上させる新機能「Startup Boost」の恒久的な無効化が可能になったと伝えた。

これまではMicrosoft Officeのアップデートごとに機能を復元される可能性があったという。

  • Microsoft almost released an annoying Windows Office "performance boost" feature - Neowin

    Microsoft almost released an annoying Windows Office "performance boost" feature - Neowin

アップデートで設定が予期せず復元される

Microsoft OfficeのStartup Boostは、タスクスケジューラーを利用したOfficeの起動時間短縮システムだ。デバイスの再起動後およびシステムが許す限り定期的にタスクを実行して、Officeのプリロードを試みる(参考記事:Microsoft Officeの高速化機能「Startup Boost」登場、起動時間短縮 | TECH+(テックプラス))。

この機能はタスクスケジューラーまたはアプリの設定から有効/無効を切り替えることができる。これはタスクの有効化、無効化によって実現されるわけだが、ここで1つ問題が発生する。それは次のOfficeのアップデート仕様だ。

「Officeインストーラーは更新プログラムを適用すると、スケジュールされているすべてのタスクを自動的に再作成します」

つまり、タスクを無効化してもOfficeをアップデートするたびに強制的に復活することになる。Officeはほぼ毎月アップデートが提供されていることから、リソース消費を抑えたいユーザーはその都度設定をしなければならない。

恒久的な無効化が可能になった

機能の提供は5月中旬にWordを対象に開始され、5月下旬までに完了することが予定されていた。しかしながら現在は6月から9月にかけての提供にスケジュールが変更されている。その理由は定かでないが、この延期の間にいくつかの変更が行われた。

その1つがStartup Boostのグループポリシーによる設定だ。Microsoftは次のように述べている。

「このStartup Boostタスクは、他のスケジュールタスクと同様に無効にできます。Officeインストーラーは更新プログラムを適用すると、すべてのスケジュールタスクを自動的に再作成するため、このタスクを無効にしたユーザーは、Officeの更新プログラム適用後に再度このタスクを無効にする必要があることに注意してください。管理者はグループポリシーを使用してこの機能を無効にすることができ、Officeの更新プログラム適用後に毎回無効にする必要はありません」

グループポリシーを設定できる環境の場合、本機能の恒久的な無効化が可能になった。また、同社は次の仕様変更も発表している。

「Startup BoostはWordを最近起動した場合にのみ実行され、Wordを最近起動していない場合は自動的に無効になります」

ユーザーがOfficeアプリを一定期間起動しない場合、自動的にStartup Boostタスクを無効にしてリソース消費を抑えるようになる。これはユーザーの活動スタイルに合わせた機能の最適化と言え、Neowinも優れた改善だと評価している。

なお、公式発表ではないが、Neowinによると最新バージョンのMicrosoft 365からStartup Boostのデフォルト設定が「無効」に変更された可能性があるという。これは機能を有効にしたいユーザーに逆の効果をもたらすが、リソースに余裕のないユーザーを基準にした救済処置と受け取れる。