TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANエッジは7月17日、相続手続きの申請から完了までを完全オンライン化するSaaS型サービス「オンライン相続受付WEB」の提供を銀行、証券会社、信用金庫向けに開始することを発表した。

なお導入費用としては、初期費用が700万円から、運用費用が月額50万円からとなっている。

  • 「オンライン相続受付WEB」提供イメージ

    「オンライン相続受付WEB」提供イメージ

相続の簡易手続き時間を短縮

同サービスを利用することで、従来1件あたり平均約50分要していた相続の簡易手続き時間を、約20分に短縮できるという。

利用者は、PCやスマートフォンから、自身の都合に合わせていつでもどこでも被相続人の情報の登録や、「マイページ」への書類アップロードが可能。これにより、窓口への訪問が不要となり、従来書類に不備が見つかるたび発生していた連絡や再提出の手続きを、全てWeb上で対応できるようになる。

金融機関では、相続業務の受付・処理にかかっていた人的・時間的負荷を軽減し、それ以外の業務に有効活用することが可能となる。

グリーフケアを意識したデザイン

日本グリーフケア協会の監修の下、手続き画面において「冒頭にお悔やみの言葉を掲載し、誠意をもって対応する姿勢を伝える」「精神的に不安定な状態にある申請者にも配慮し、短く簡潔な質問と回答しやすい入力フォームにする」「『死亡』などの直接的な表現は他の表現に置き換え、使用を最小限にする」などグリーフケアを意識した表現やデザインとしている。これにより、近親者との死別に直面する相続人に寄り添ったサービスを提供するという特徴も兼ね備えている。

またTOPPANエッジでは、金融機関の相続業務全体をトータルで支援することが可能。特に、多くの金融機関で課題になっている、過去に手書きや崩し字の筆書きで作成された戸籍の解読を含めた相続人特定作業の効率化を支援する「相続相関図作成支援サービス」などを「オンライン相続受付WEB」と組み合わせて提供する。

今後TOPPANエッジは、相続業務の各プロセスをDXとBPOでサポートする「Hybrid-BPO」サービス群を展開予定。