両備システムズは7月14日、企業・学校・自治体などの健康診断を行う健診機関が巡回健診で、健診結果の登録や進捗状況の管理をクラウド上でリアルタイムに行える健診結果収集システム「COLLECREW」(コレクル)を8月から提供開始すると発表した。
「COLLECREW」の概要
コレクルは巡回健診会場とデータセンターをオンライン接続し、健診結果を基幹システムへ即時連携が可能なクラウドサービス。巡回健診会場での未受診者の把握や入力漏れの確認により正確かつ効率的な運用を実現し、健診終了後の事務や受診者への結果通知までの時間を短縮するとともに、個人情報の適切な管理でセキュリティの強化にも寄与するとのこと。
コレクルの前身である同社の「Smart J One」(スマートジェイワン)は10年以上、全国の健診機関で利用されており、シンプルな操作性と細やかなチェック機能などの特徴を引き継ぎ、クラウド化による初期構築のコスト削減、パッケージとして機能拡張することで改修費用の削減を実現した新システムとして開発した。
主な特徴として、検査属性に応じた入力しやすい画面やアラート機能や異常値の閾値設定で入力漏れや入力ミスを防止し、Android端末を活用した視認性の向上と直感的な操作性を有している。
また、登録した検査結果はクラウドに保存され、個人や全体の進捗状況をリアルタイムに確認可能なことに加え、個人ごとに未受診項目を確認するため検査漏れを防止できるという。
さらに、健診結果を基幹システムへ即時連携し、事務処理と結果通知までの時間を短縮するほか、一般的なインターネットを介さない強固な閉域網を活用。Android端末紛失時にはSIMを無効にすることで第三者への情報漏洩を防止し、インターネットVPNの脆弱性を突いたセキュリティ事故の低減も図れるとのこと。
今後、巡回健診会場での効率的な運用を支援するため、継続的に機能拡充を行い「AITEL(アイテル) Web問診」との連携やレントゲンなどの読影機器との連携機能のリリースを予定している。また「けんしんAll in One『AITEL』」、健康経営・健康管理支援システム「SASAWELL」(ササウェル)と合わせて、健診機関業務のDXをトータルでサポートする「WELLSHIP(ウェルシップ)」シリーズとして、2026年度に10億円を目標に事業拡大を図る考えだ。