Microsoftは7月4日(現地時間)、「Request more access in Word, Excel, and PowerPoint for the web」において、Web版のWord、Excel、PowerPointのアップデートについてアナウンスした。
このアップデートによって、Microsoft 365 Enterpriseのユーザーは、アプリケーション内から直接ファイルへのアクセス権限をリクエストできるようになった。
従来はOutlookやTeamsからリクエストが必要
Web版のWord、Excel、PowerPointでは、クラウドストレージ上に保存したファイルに複数のユーザーが同時にアクセスして編集を行うことができる。しかしアクセスしたユーザーが適切な権限を持っていない場合、ユーザーはファイルの所有者に編集権限を要求する必要がある。
この権限のリクエストは、従来はアプリ内で行うことができず、OutlookやTeamsなどの他のチャンネルを通じてファイルの所有者に連絡しなければならなかった。今回Microsoftは、Web版のWord、Excel、PowerPointに対して、アプリ内から直接追加のアクセス権限をリクエストする新機能を追加した。
共同編集のためのワークフローが改善
この機能が有効になっている場合、アプリ右上の「表示」のメニューに追加のアクセス権限をリクエストする項目が表示される。これを選択し、必要な権限(編集権限、またはレビューの依頼)のリクエストを送信すればよい。
ファイルの所有者には、そのユーザーの現在の権限、要求されたアクセス権限、ユーザーのメモを記載したメールが届く。そのメールで、アクセス権限を変更するか、または要求を拒否するアクションが実行できる。
この新機能を利用するため要件は次のとおり。
- Microsoft 365 Enterpriseアカウントを持っている
- ファイルが組織のOneDriveまたはSharePointに保存されている
- インターネット接続が良好である
Web版Wordのクラシック表示モードではこの機能を利用できない。また、既知の問題として、複数の共同作成者がいる大規模なドキュメントや複雑なドキュメントでは、権限の変更の読み込みに時間がかかることが挙げられている。