日々進化し様々なサービスに影響を与えているAIツール。その影響を大きく受ける業種の1つであるIT・Webエンジニアは自身のキャリアについてどのように考えているのか?エンジニアと企業をマッチングする転職サービスを展開するファインディは6月30日、Findy会員ユーザー625名を対象に行った「IT・Webエンジニア調査」の結果を発表、IT・Webエンジニアの約9割が1つ以上のAIツールを業務で利用、6割以上がAIの影響でキャリアを再検討し、8割がより積極的にAIを利用している企業への転職を検討していることがわかった。
IT・Webエンジニアの半数がAIツールを活用、直近上昇率ではGemini、Claude、Cursor
調査レポートは、2025年6月8日から6月18日の期間、同社のFindy会員ユーザー約600名を対象にAI活用状況と今後のキャリア展望などについてインターネット上でアンケート調査を行いその内容をまとめたものだ。

エンジニア転職マーケットレポートエンジニア調査レポート 2025年6月版(公式Webサイト)
調査結果では、21種類のAIツールの内、約9割(88.0%)のIT・WebエンジニアがAIツールを1つ以上業務で利用していることが判明。利用されているAIツールは、「ChatGPT」が68.5%、「GitHub Copilot」が48.4%、「Gemini」が44.9%、「Claude」が32.6%、「Cursor」が25.4%の順位に。上昇率では、Gemini(+26.3ポイント)、Claude(+15.7ポイント)、Cursor(+14.7ポイント)の3ツールが伸びを示す結果になっている。
生成AIへの課金状況については、課金率が47.1%と利用者のほぼ半数が課金しており、本年1月の44.6%より微増している他、利用料は個人で月額平均額5,776円を支払っている。エンジニアが個人レベルで時流に合わせて積極的にAIを活用している傾向が見て取れる。
AIへの投資がエンジニアのキャリプランに影響
今回の調査で特に気になるのがエンジニアのキャリプランに対する意識だ。これについては、51.7%が「AIの普及をきっかけに、今後を考えるようになった」と回答、11.1%が転職を検討、4.1%が活動中を含み実際に転職したと回答。多くのエンジニアがAIの影響を受けていることが分かる。
検討先のキャリアについては、60.6%が「なるべくAIの活用や投資が積極的な企業にいきたい」、20.6%が「とにかくAIの活用や投資が積極的な企業にいきたい」と回答するなど、積極的にAIを活用していく方向でキャリアプランを検討している。
-
設問左「直近半年間で、AI技術·ツールの普及を受け、ご自身のエンジニアとしてのキャリアを見直し·再検討する機会はありましたか?」。設問右「仮に直近半年以内に転職(または企業への就業)を行う場合、今の気持ちに最も近いものを1つ選んでください」(同社資料より)
今回の調査結果より、IT・Webエンジニアの8割がAIを業務で利用していること、転職先にも積極的にAIを活用している企業を希望するなどAIに対してマイナスイメージを持たず、むしろ積極的にAI技術やツールを取り込み活用しようとしていることがより明確になっている。調査レポートは、Webサイトよりダウンロードして閲覧できる。