
『Omnia LINK』を武器に!
─ 飯島さんは今年3月に社長に就任されたわけですが、改めて、社長就任の抱負から聞かせてもらえますか。
飯島 われわれが手掛けるコンタクトセンター・BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業ですね。コンタクトセンターはコールセンター、BPOは事務処理の代行と捉えていただければと思います。そのコールセンター業務はコロナ禍で、エッセンシャルワーカーは無くてはならない仕事だということが再認識されました。
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そういう中で、近年はAI(人工知能)などの開発が進むようになり、従来の労働集約型のコールセンターのように、人手をできるだけ多く抱えて、人海戦術で「もしもし」とやっているだけでは不十分であると。
これからのコールセンターのあり方を考えた時に、今後はITやSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)的なビジネス展開をしていきたい。実は当社には『Omnia LINK(オムニアリンク)』という武器がありまして、この事業を中心に勝てるビジネスモデルをつくっていきたいと考えています。
─ 勝てるビジネスモデルということですが、オムニアリンクの特徴は何ですか。
飯島 オムニアリンクは、コールセンター運営に必要とされる様々な機能を標準装備しています。コストが安くて、AI機能などの機能が豊富にありまして、例えば、お客様との対話内容をリアルタイムでテキスト化しますので、聞き取りミスを抑制し、生産性も大幅に向上させることができます。
また、オムニアリンクはクラウドコールセンターシステムですから、在宅のオペレーターでも、センターにいるオペレーターと同じ仕事をすることができます。
─ リモートで仕事ができると。
飯島 ええ。やはり、今の時代、人手不足が顕著になっていますし、親の介護や子育て中の主婦はなかなかセンターまで通うことができなかったりするわけですよね。そうした方々がパソコンを持って帰れば、明日から簡単に在宅で仕事ができるようになるのです。
オムニアリンクという名前は、ラテン語の「オムニ(全て)」から来ていて、全てをつなげていこうと。ですから、全てのお客様をつなげていこうという意味の他に、介護や子育てなどで働きたくても働くことのできない優秀な人材をオムニアリンクでつなげていこうという意味も含まれています。
─ これは他社にはマネができないものなのですか。
飯島 クラウドでコールセンターシステムを持っている会社であればできますが、明日からすぐに在宅で、というのは当社だけだと思います。クラウドシステムの中でも、音声に強い会社はほとんどありません。NTTさんやKDDIさんなどのごく一部の企業に限られます。