Microsoftは6月19日(米国時間)、「Releasing Windows 11 Build 26100.4482 to the Release Preview Channel|Windows Insider Blog」において、Windows Insider ProgramのリリースプレビューチャネルからWindows 11ビルド26100.4482(KB5060829)をリリースしたと発表した。
このリリースには複数のパフォーマンスの改善に加え、Copilotの再起動ができなくなる不具合、システムが応答しなくなる不具合など多数の修正が含まれている。
パフォーマンスの改善
Windows 11ビルド26100.4482(KB5060829)には複数のパフォーマンスの改善が含まれている。概要は次のとおり。
- エクスプローラーのアーカイブファイル抽出パフォーマンスが向上。サイズの大きな7zまたはrarアーカイブから、大量のファイルをコピーして貼り付ける場合に高速化が期待できる
- Windows Searchの検索ボックスの応答性を向上。使用可能になるまでに10秒以上かかる問題を修正した。入力できなくなる問題にも対処
多数の改善と修正:Copilotを再起動できない不具合など修正
パフォーマンスの改善以外にも、このリリースには多数の機能の改善と修正が含まれている。注目される変更点は次のとおり。
- タスクバーのアイコンサイズを自動調整する機能を追加。タスクバーのスペースが不足した場合に、アイコンサイズを自動調整してすべてのアプリへのアクセスを可能にする(参考:「Windows 11にタスクバーアイコンのサイズを自動調整する機能が登場 | TECH+(テックプラス)」)
- ショートカットキー「Win+Ctrl+数字」が機能しない不具合を修正
- ナレーターにスクリーンカーテン機能を追加。ナレーターがコンテンツを読み上げている間、画面をブラックアウトすることでプライバシーの保護および集中力の向上を支援する
- 音声アクセス辞書にカスタム単語の登録機能を追加
- 企業が管理するPCを対象に、設定アプリのホームページにカードを追加。推奨設定、Bluetoothデバイスに加え、デバイス情報とアクセシビリティー設定のカードを表示する
- 全画面ゲームからショートカットキー「Alt+Tab」で抜けると、他のウィンドウが応答しなくなる不具合を修正
- スリープからの復帰時にウィンドウのサイズと位置が変更される不具合を修正
- ウィンドウのスナップ機能が有効になっている場合、ウィンドウをドラッグするとエクスプローラーが停止する不具合を修正
- 特定のディスプレイが予期せずに緑色になる不具合を修正
- ユーザーアカウント制御(UAC: User Account Control)が「常に通知する」に設定されている場合、設定アプリの「システム」→「ディスプレイ」→「カラープロファイル(色の管理)」の色調整から「ディスプレイの調整」ボタンをクリックして「いいえ(UACの選択画面)」をクリックすると、設定アプリが応答不能またはクラッシュする不具合を修正
- タッチキーボードで日本語入力する場合、英語キーボードに切り替えると入力できなくなる不具合を修正
- 印刷時の線が予想よりも太くなる不具合を修正
- Copilotキーの信頼性を向上。キー使用後にCopilotを再起動できない不具合を修正
- 複雑なソフトウェア定義データセンター(SDDC: Software-Defined Datacenter)関連のワークフローを実行すると、システムが応答しなくなる不具合を修正
- 未使用の言語パックとオンデマンド機能パッケージの不完全な削除が原因で、Windows Updateのインストール時間が長くなる不具合を修正
Windows Insider Programのリリースプレビューチャネルは、世界中にリリースされる前の次期バージョンのWindowsとされる(参考:「Deeper look at flighting - Windows Insider Program | Microsoft Learn」)。すべての機能が正式リリースされるとは限らないが、修正は次の更新プログラムに導入される可能性がある。