NTT、NTTデータグループ、NTTデータ、阪神高速道路の4社は6月18日、Well-Movingな移動社会の実現に向けた、「交通」と「情報」の融合による交通マネジメント技術を活用した実証実験大阪・関西万博開催中の阪神都市圏で開始すると発表した。

NTTグループと阪神高速は、「交通」と「情報」の融合による交通マネジメントシステム「Welmos System」を構想し、新たなサービスの創出等を通じて、多様な移動ニーズに個別に対応し、交通全体も円滑化された移動社会(Well-Moving Society。以下、Welmos)の実現を目指している。

  • Well-Moving Societyの実現に向けた交通マネジメントシステム「Welmos System」のイメージ

実証実験の概要

実証では、両者で開発中の交通デジタルツイン「RASiN」を活用した経路検索サービス「Welmos Route」(Webサービス)とスケジュール管理アプリ「Welmos Agent」(モバイルアプリ)の2つの実験サービスを一般公開し、その効果を検証する。

具体的には、「RASiN」を用いて、阪神都市圏の高速道路および主要一般道路の30日先までの交通状況を予測する。

また、移動を工夫(行動変容)することによる交通影響の変化に伴い、地域社会が享受する総旅行時間の短縮やCO2排出量削減、事故リスク低減といった次元の異なる社会的効果を、コスト換算により総合評価し、社会貢献スコアとして可視化する。

経路検索サービス「Welmos Route」の概要

「Welmos Route」は、「RASiN」に連動して、阪神都市圏の30日先までの交通状況予測に対応している。

迂回・時間変更・公共交通利用等の複数の移動選択肢を、時間や料金、社会貢献スコアの条件を一括比較することにより、渋滞をさけた移動を計画することが可能。

スケジュール管理アプリ「Welmos Agent」の概要

「Welmos Agent」は、普段使っているスケジュールアプリとも連動して、経路検索の手間を軽減し、「RASiN」と連動して渋滞による移動への影響等を通知する。

登録された移動の計画・実行により、社会貢献スコアが蓄積し、渋滞をさけるだけでなく、渋滞を減らす等の地域社会が享受する社会的効果への貢献度が確認可能。