Microsoftは5月30日(現地時間)、Windows 11のInsiderプログラム向けにメモ帳(Notepad)アプリの最新プレビュー版となるバージョン11.2504.50.0をリリースした。このアップデートではマークダウン形式のサポートが追加され、テキストに対して簡易な書式設定を追加できるようになった。
ツールバーで簡単に書式を設定できる
Microsoftは最近、メモ帳やペイント、Snipping Toolなど、Windows標準のアプリに対して積極的にアップデートを行っている。これらのアプリは、もともとはシンプルかつ軽量であることを強みとしてきたが、最近は大きく状況が変わっており、特にAIが搭載されてからの進化は目覚ましい。
メモ帳に関しては、その初期バージョンから一貫して単純なプレーンテキスト(.txt)形式のみをサポートしてきた。しかしMicrosoftはその方針を大きく転換したようだ。Windows Insider Blogの記事によれば、バージョン11.2504.50.0ではついに簡易な書式設定機能が導入され、文字の大きさの変更や、箇条書きの作成などができるようになったという。
新バージョンのメモ帳は、上部に書式設定ツールバーを備えており、Wordのようにテキストに対してさまざまな書式を設定することができる。設定可能な書式としては、太字や斜体、シンプルなリストや見出し、ハイパーリンクなどがある。もちろんWordに比べれば極めて簡易なものでしかないが、日常的な記録には十分すぎる機能を備えている。
書式設定されたファイルは、マークダウン形式で保存される。もちろん、マークダウン形式で記述されているテキストファイルを書式設定付きで開くこともできる。
シンプルに使いたいなら書式設定のサポートを無効に
今回のアップデートに対して、メモ帳のシンプルさが損なわれることを懸念する声もあるようだ。しかし、シンプルなことを望むユーザーは、アプリの設定で簡単に書式設定のサポートを無効にできる。また、テキストに設定した書式は、書式設定ツールバーや編集メニューで簡単にクリアして、もとのプレーンテキストに戻すことも可能となっている。
メモ帳のバージョン11.2504.50.0は、Windows InsiderプログラムのCanaryチャネルとDevチャネルのユーザー向けに試験的に提供されている。Microsoftでは、このアップデートに対するユーザーからのフィードバックを募集している。