Microsoft Corporationは5月14日(現地時間)、Microsoft 365のサポートページにおいて、従来バージョンのOutlook(以下、クラシックOutlook)およびOutlook for Macで発生した新たな障害について報告した。影響を受けたユーザーはOutlookにサインインできない状況に直面した。
-
Errors CAA2000B, 4usqa, and 49dvs when trying to sign in to classic Outlook and Outlook for Mac - Microsoft Support
5月7日ごろより発生
Microsoftによれば、クラシックOutlookのサインイン問題は5月7日ごろから発生したという。影響を受けたユーザーは、Outlookを開いた際に「Something went wrong.」というメッセージとともに、「4usqa」または「49dvs」のエラーコードが表示される。また、システム管理者の画面ではエラーコード「CAA2000B」のエラーが確認できる。
この問題の原因は、Microsoft Information Protection APIのサービスID「40775b29-2688-46b6-a3b5-b256bd04df9f」が無効化されたことにある。Microsoftは2025年5月14日にOutlookのサービス変更を実施し、この問題が解消されたことを報告した。サービス変更前の暫定的な対応としては、Entraポータルにアクセスして該当するAPIによるサインインを有効化する方法が案内されていた。
Microsoftは、Microsoft 365のサービス正常性ダッシュボードにインシデントID「EX1072812」としてこの問題に関するレポートを登録した。
4月末にもCPU負荷が上昇する不具合が発生
クラシックOutlookでは、4月末にもCPU負荷が上昇する不具合が発生している。また、3月には2024年以降に購入したWindows PCでクラシックOutlookが起動できない問題もあった(参考記事:OutlookのCPU負荷が上昇する不具合、Wordチームが修正 | TECH+(テックプラス), 旧Outlookを起動できない不具合が発生する可能性 | TECH+(テックプラス))。
MicrosoftはクラシックOutlookの利用者に対して新しいOutlookへの移行を推奨しているが、今回のような障害が多発すれば、ユーザーの信頼を大きく損なう可能性がある。同社がどのようにクラシックOutlookのサポートを継続し、ユーザーの不安を解消していくのか、今後の対応が試されている。