Windows Centralは5月2日(現地時間)、「Bing is stealing MILLIONS of Google's users according to new data」において、Microsoftの検索エンジンBingがGoogleから数千万のユーザーを獲得していると報じた。
調査会社のStatistaやStatCounterのデータによれば、2025年になってGoogleの市場シェアは90%を下回り、代わりにBingが着実に成長しているという。
Googleのシェアは2025年に入って90%を下回る
Microsoftは、OpenAIの技術を活用したCopilotをBing検索エンジンと緊密に連携させることで、ユーザー体験の向上を図っている。その結果、Bingのエンゲージメント率は前年同期比で22%増加した。
Statistaのデータでは、2023年以降でBingのシェアは着実に増加を続けており、Googleのシェアはそれ以上の速度で低下している。Bing以外に、EcosiaやDuckDuckGoといった他の検索エンジンも同様に成長している。StatCounterによれば、Googleの市場シェアは2025年に入って記録開始以来初めて90%を下回ったという。
Copilot搭載Bingの品質向上や反トラスト訴訟が影響か
Windows Centralでは、Googleのシェア低下に影響を与えている要因として、次のような要素を挙げている。
- Googleは検索に関する反トラスト訴訟で敗訴し、一部の市場でAndroidに代替検索エンジンをバンドルする必要が生じた
- Googleは検索結果にAI生成コンテンツやRedditの投稿を多く表示するようになり、ユーザーの不満を招いている
- エコフレンドリーやEcosiaやプライバシー重視のDuckDuckGoのような検索エンジンの台頭がユーザーに選択肢を与えている
- アメリカの関税政策に反対する不買運動が、Googleにも影響を与えている可能性がある
- ChatGPTとCopilotのおかげで、Bing検索の品質が以前のGoogleと肩を並べる水準に達した
- Web上のAI汚染によって、ユーザーはGoogle検索の習慣を捨てて代替手段を模索している
これらの複数の要因が重なり、Googleの市場シェアの減少につながったと考えられる。依然としてGoogleは市場シェアの89.9%以上を占めているものの、ユーザーベース全体はおよそ50億人であり、1%の低下は数千万人の減少を意味する。その間にBingを含む他の検索エンジンはユーザーの信頼を獲得しつつあり、検索エンジン市場が新たな競争時代に突入したと感じさせる。