SCSKは4月22日、デジタルオファリングサービス「PROACTIVE(プロアクティブ)」において、Googleの生成AIモデル「Gemini」とGoogle Cloudのデータプラットフォーム製品「Looker」を活用して構築したAIダッシュボードの提供を開始することを発表した。

AIダッシュボードの活用により、従来のようなERPシステムに蓄積された売上、在庫、財務などのデータを可視化するだけでなく、AIによる複雑な企業データの分析も可能となる。AIがデータに基づく分析を行い意思決定を支援することで、データ分析が可能な人材が少ない企業でも競争力向上に向けた経営判断が可能だという。

  • ダッシュボードの画面例

    ダッシュボードの画面例

AIダッシュボードの概要

AIダッシュボードは業界特有の業務知識を使ってPROACTIVE内に蓄積されたデータを分析することで、データの可視化にとどまらず、企業が直面する複雑な課題に対してデータに基づく分析と示唆を提供し、迅速かつ的確な意思決定を支援する。

例えば「特定の製品の売上高の伸び悩み」という課題に対しては、AIが異なる観点で横断的にデータを分析し、「他の製品と比較して受注から出荷までの時間が長いため顧客満足度が低下している可能性がある」といった情報をダッシュボードに表示する。問題の本質を把握し次に取るべき具体的な改善策を提案するとのことだ。

AIダッシュボードの特長

AIダッシュボードは、社内外のデータを組み合わせた分析により、相関関係やトレンドの発見、示唆を提供。これにより、従来はデータ活用における専門的なスキルを持つ人材が必要だった高度な分析の実施を支援する。

また、Geminiとの連携により、社内データの分析の結果や自動生成されたサマリーおよびトピックス、アクションプランがダッシュボード上で提示されるため、レポート作成に要する工数軽減が期待できる。

分析結果とPROACTIVEの各機能との連携により、売上向上のための施策など目標達成に向けた具体的なアクションプランと、それによる将来予測を導出できる。例えば、販売管理機能や会計機能と連携し、予定損益からの差異を把握することで、発注数量や仕入れ在庫数の増減予測が可能となる。