Microsoft専門のニュースサイト「Windows Latest」は4月14日(現地時間)、「Windows 11 KB5055523 install fails, Windows Hello not working (April 2025 Update issues)」において、Microsoftが4月8日(米国時間)にリリースしたWindows 11のセキュリティ更新プログラム(KB5055523)に複数の不具合が存在すると伝えた。

不具合の中には「4月更新プログラムでWindows 11にログインできなくなる恐れ - Microsoft発表 | TECH+(テックプラス)」として伝えたWindows Helloの問題も含まれているが、他にも更新プログラムのインストールに失敗する可能性があるという。

  • Windows 11 KB5055523 install fails、Windows Hello not working (April 2025 Update issues)

    Windows 11 KB5055523 install fails, Windows Hello not working (April 2025 Update issues)

更新プログラムのインストールで発生する3つのエラー

Windows Latestによると一部の環境に更新プログラム(KB5055523)をインストールすると次のエラーが発生し、インストールに失敗する可能性があるという。

  • 0x80070306
  • 0x800f0905
  • 0x800704ec

ユーザーからは「20%から70%の進捗でフリーズする」「100%でエラーが発生する」との報告が寄せられている。Microsoftはこれらエラーについて調査中としており、報告は把握しているとみられる。

Windows Latestはこれらエラーによりインストールに失敗した場合、「Microsoft Update カタログ」からオフラインインストーラーをダウンロードして実行することで解決する可能性があると指摘している。それでも失敗する場合は、Update Assistantツールの使用を推奨している。

Windows Helloの追加情報

Windows LatestはWindows Helloの不具合についても追加の情報を伝えている。Microsoftは特定のセキュリティ機能を有効化した場合に不具合が発生するとしているが、Windows Latestはノートパソコンなどのカメラ操作ボタンからカメラをオフにした場合にも不具合が発生すると説明している。

これまではカメラをオフにした場合、デバイスに搭載された赤外線センサーによる顔認識が行われ、Windows Helloは正常に動作した。しかしながら、更新プログラム(KB5055523)をインストールすると、この機能が使用できなくなるという。

一部のユーザーは問題を再現できないと報告しているが、Windows Latestは特定のノートパソコンにて問題の再現に成功したと伝えている。なお、この不具合は指紋センサーやPINによるログインには影響せず、完全にシャットアウトされるわけではない。

アップデート後に修正する手順

Windows Latestはすべてのデバイスに効果があるわけではないと前置きしつつ、顔認識が正常に動作しなくなった場合の回避策として以下を提案している。

  • デバイスマネージャーの「カメラ」セクションを開く
  • 赤外線カメラとRGB/カラーカメラの2つのデバイスが表示される
  • RGB/カラーカメラ(Integrated Camera、HD、WebCamなど)を右クリックして「デバイスを無効にする」をクリックする
  • 設定アプリ→「アカウント」→「サインイン オプション」→「顔認識(Windows Hello)」から顔認識のセットアップを実行する

セットアップを完了し、顔認識が正常に動作する場合は不具合の回避に成功している。この方法は最初から赤外線カメラの使用を強制させるもので、カラーカメラによる顔認識を省略する。

顔認識に限らずWindows Helloに不具合が発生してログインできなくなった場合は、更新プログラムをアンインストールすることで修復できる。ただし、この更新プログラム(KB5055523)には複数の脆弱性の修正が含まれており、アンインストールは推奨されていない。