MIXIは4月15日、OpenAIが提供する企業向け生成AIサービス「ChatGPT Enterprise」について、3月に全従業員を対象に導入したことを発表した。同社はこれにより新たなサービス開発や社内業務の効率化を加速し、さらなる企業価値の向上を図る。
ChatGPT Enterprise導入の背景
同社は「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」をパーパス(存在意義)として掲げ、友人や家族など親しい人と一緒に楽しめるコミュニケーションサービスを展開している。
昨今の急速なDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、生成AIの重要性が高まる中、同社は「ChatGPT Plus」の利用料補助や、自社開発した社内向け文章生成AIツール「Chat-M」の利用など、社内環境を整備し新しい技術を取り入れてきた。
さらに、業務のあらゆる分野で生成AIの積極的な活用を推進するために、全社横断組織となるDX推進グループを新設して各部門の生産性を高めるとともに、より優れた「驚きの発明」を生み出していくことを目指してきたという。
今後のさらなる事業成長をに向け、生成AIの利用を一部の部門にとどめることなく、全社的な活用によって推進力を底上げする必要があると判断し、全従業員を対象とするChatGPT Enterpriseの導入を決定した。
ChatGPT Enterprise導入による主な取り組み
同社はChatGPT Enterpriseの全社的な活用を通じて、主にイノベーションの創出と生産性の向上を加速するという。イノベーションの創出ではChatGPT Enterpriseの言語生成能力を活用し、新しいサービスやプロダクトのアイデアを創出する。具体的には、AIを活用したゲーム開発やデザイン、顧客体験の付加価値の提供などを目指す。
生産性の向上では、各部門においてChatGPT Enterpriseを活用した業務プロセスの最適化を図る。具体的には、問い合わせ対応の自動化、社内ドキュメントの要約・翻訳、ユーザーデータ分析やモニタリングの効率化など、さまざまな業務での活用を見込んでいる。