Elon Musk(イーロン・マスク)氏は3月29日、ソーシャルネットワーク「X」(旧「Twitter」)と人工知能「xAI」の合併を発表した。取引は株式により行われ、Xは330億ドルの評価額となる。これはMusk氏がTwitterを買収した当時の440億ドルより減少している。

6億人以上のアクティブユーザーを抱えるX

マスク氏はこの取引をXで発表した。それによるとXの価格となる330億ドルは、440億ドルの買収金額から負債を差し引いた金額と説明している。xAIは自社AIの「Grok」でXの投稿を学習データとして使用したり、RgokはX利用者に提供されるなど、2社はすでに協力関係にある。

統合により「xAIの高度なAI機能と専門知識を、Xの巨大なリーチと融合させることで、大きな可能性を解き放つ。単に世界を映し出すだけでなく、人類の進歩を積極的に加速させるプラットフォーム」を構築すると狙いをマスク氏は説明している。

2月にマスク氏は、OpenAIに買収を持ちかけており、これに対してOpenAIの取締役会は提案を拒否している。

マスク氏は「xAIは世界をリードするAI研究所の一つとして急速に成長し、前例のないスピードと規模でモデルとデータセンターを構築している。Xは6億人以上のアクティブユーザーがおり、リアルタイムの情報源を求めて集まるデジタル上の広場となった」と記している。

そして、同氏は「統合した企業は、何十億もの人々に、より賢くより意味のある体験を提供しながら、真実を追求し知識を前進させるというわれわれの中核のミッションに忠実であり続ける」と約束している。