Microsoftは3月27日(米国時間)、「New user experience for consumer authentication|Microsoft Community Hub」において、Microsoftアカウントのサインイン画面を刷新すると発表した。
同社のデザインシステム「Fluent 2 Design System」を採用し、認証フローを再構築することでモダンでシンプル、そして安全な認証を提供する。
新しい認証方式への対応が出発点、サインインを再設計
MicrosoftアカウントはWindows、Xbox、Microsoft 365など多くのMicrosoft製品で利用されている。現在そのアカウント総数は10億を超え、世界中のユーザーが製品の利用時にサインインしている。
従来のサインインはパスワードを前提とした設計だったが、近年はパスワードを必要としないパスキーなど新しい認証方式へのシフトが始まっている。そこでMicrosoftは新しい認証方式に最適化するため、サインインユーザーエクスペリエンスを再設計した。
合理化されたモダンなデザイン、ダークモードもサポート
新しく設計されたサインインの特徴について、Microsoftは次のように述べている。
「 新しいエクスペリエンスにおける中央配置のデザインは、注意力の低下を抑制して集中力を保ちます。レスポンシブデザインにより、大型デスクトップモニターからモバイルデバイスまで、あらゆるフォームファクターで美しいUX(ユーザーエクスペリエンス)表示にスケーリングできます」
新しいデザインではダークモードをサポートする。これはユーザーから多かった要望の一つとされ、ユーザーの好みに応じて自動的に有効になる。背景画像にはMicrosoft特有の画像を採用。この背景は製品ごとに変わることはなく、視覚的な一貫性が保たれる。
機能面ではパスキーを優先するように最適化される。Microsoftは数年前よりアカウントからパスワードを完全に削除する機能や、パスキー対応など、パスワードレス認証を推進している。新しいサインインにおいてもこの流れを汲み、パスキーによる認証を推進する。
リリースはゲームアプリから
Xboxユーザーはすでに新しいサインインを体験することができる。Webアプリとモバイルアプリは3月から4月にかけ、サポートを段階的に拡大していく予定だ。Windowsアプリはその後にサポートされる。
新しいサインインは職場および学校を主な対象とするMicrosoft Entraアカウントには影響しない。ただし、得られた知見をチームに提供する予定としており、将来的に何かしらの変更が加えられる可能性がある。