Hakobune社長・高橋雅典の人生の転機「自動車、そしてモビリティサービスとの出会い」

 当社は住友商事発のスタートアップで「EV(電気自動車)×エネルギーマネジメント」で社会や人々の生活を、より豊かにすることを目指す会社です。

 EVにはガソリン車とはまた違う価値があります。それは「ヒト」と一緒に「電気」を運ぶことができるということです。EVのエネルギー源として再生可能エネルギーを活用できることに加え、電気を運んだ先で「生活」に利用することが可能です。EVが移動だけでなく、生活に必要なインフラの一部になり得るということです。

 日本ではまだ、新車販売に占めるEVの割合は2%程度ですし、航続距離の短さも課題として挙げられます。しかし、移動距離が限られて、会社での充電が可能な「通勤車」であれば十分活用できると考えています。

 そこで当社では、企業に対し従業員向けの通勤用EV、職場充電設備、太陽光発電サービスをサブスリプション方式で一括提供しています。

 提案には概ね、いい反応をいただいています。企業にご納得いただいた上で、従業員さんのEVに乗る意欲をいかに醸成するかが大事だと考えています。

 そんな私の転機はいくつかありますが、最初が自動車との出会いです。父が大手自動車メーカーのディーラーで働いていたこともあって、物心つく前から自動車は身近な存在でした。

子供の頃から車好きだった高橋さん。お父さんが所有していた「ダットサン ブルーバード 2000GT」の前で

 そういった縁もあり大手自動車メーカーに入社した私ですが、2016年頃から、日本になかった「モビリティサービス」の確立に向けて取り組んできました。それ以前は、社内の先輩や同僚と同じく、社内の部署を行き来しながらキャリアを積んでいくことをイメージしていましたが、ある時「クルマを通じて社会とつながる」サービスを手掛けていきたいと考えるようになったのです。

 2022年に住友商事に転職し、再びモビリティサービスを手掛けることになったのですが、入社直後に英国で見た光景も転機です。街中には多くのEVが走っていましたし、コインパーキングに駐車している車も、ほぼEVだということに衝撃を受けました。帰国後、日本での暮らしに合ったEV普及が、私の使命だと考えるようになり、それがHakobuneの設立に繋がっています。

 将来は我々のサービスが「当たり前」に使われている世界を実現したいと思います。