Amazonが高度な推論機能を組み込んだAIモデルを開発中だという。同社が2024年末に発表した基盤モデル「Nova」ブランドの下、早ければ6月にも公開される見込みとのことだ。
AIエージェント専門のグループを立ち上げ
プロジェクトに関わる人から得た情報によると、Amazonは新しいモデルに「ハイブリッド推論」アプローチを採用しているとのこと。単一システム内での迅速な回答、より複雑な拡張思考の両方を実現するアプローチとのことだ。
推論モデルは処理速度が遅い一方で、複数の解決策を試みたり、思考連鎖技術を用いたりするなどの特徴から、より難しい問題に適しているとされている。すでにGoogle、OpenAI、Anthropicなどが独自の推論モデルを開発しているほか、中国DeepSeekもR1として提供している。
Amazonの優先事項として、競合よりも推論モデルの価格効率を高めること、各種ベンチマークで上位5位にランクインすることなどが掲げられているとも報じている。
NovaはAmazonが2024年12月のAWSのイベントで発表した自社基盤モデル。AmazonはAnthropicに出資していると同時に、生成AI開発基盤の「Amazon Bedrock」ではモデル中立型のアプローチをとっている。
Business Insiderなどが3月4日付で報じている。また、Reutersは同日、AmazonがAIエージェント専門のグループを立ち上げたことを報じている。