ディー・エヌ・エー(DeNA)の子会社であるアルムは2月26日、離島や採掘場・船上など医療アクセスが容易ではない環境をはじめ、自然災害や感染症、紛争や戦争などの事態が起こった際に医療インフラの整備をサポートする遠隔医療支援ソリューション「Join Mobile Clinic(ジョインモバイルクリニック)」の本格展開を開始することを発表した。

  • 「Join Mobile Clinic」のイメージ

    「Join Mobile Clinic」のイメージ

遠隔医療支援ソリューション

Join Mobile Clinicは軽量ポータブル医療機器、各医療機器と連携した診療記録システム「JoinNotepad(ジョインノートパッド)」、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」を搭載したスマートフォンが入った遠隔医療支援パッケージを配布し、医師間の相互連携ネットワークを構築することで遠隔診療による疑似診療所の展開を可能とするソリューション。

専用スーツケースに入れて持ち運べるため、「動く診療所」として活用できる。国内外の医療従事者や医療機器が不足する地域においてより質の高い医療の提供を可能にするとしており、今後は国内のへき地や離島などの医師少数地域における活用も想定される。

医療関係者間コミュニケーションアプリJoin

Joinは医療関係者が高セキュリティ環境下でコミュニケーション可能なアプリ。標準搭載されたDICOMビューワーで医用画像を閲覧できるほか、チャットでの共有も可能。夜間休日などに院外にいる医師へのコンサルテーションツールとしての活用や、救急患者の転院時の病院間連携・情報共有などに利用される。日本ではじめて保険収載されたプログラム医療機器。

専門医は場所に縛られずに医用画像や検査データを確認でき、オンライン会議や院内の医師に指示を出せるため、勤務時間外における緊急呼び出しの削減も貢献しているという。