OpenAIが、最大400億ドル(1月31日時点の日本円換算で約6兆1636億円)規模の資金調達を検討しているという。この資金調達での同社の企業価値は最大3000億ドルともいわれている。投資を主導するのはソフトバンクとみられる。

背景にはDeepSeekの存在?

複数の関係者の話によると、今回の資金調達はソフトバンクが主導する。総額の調達金額は最大400億ドルといわれており、そのうちソフトバンクが出資する金額は150億~250億ドルとのこと。

当初の話し合いでは、OpenAIの企業価値は3400億ドルとして検討されていたが、最新の交渉では3000億ドルまで引き下げられたとという。ただし、関係者によれば現在も協議は流動的な段階であり、合意に至らない可能性もあるとしている。

ソフトバンクとOpenAIは米大統領のDonald Trump(ドナルド・トランプ)氏の大統領就任翌日に「Stargate Project」としてAIインフラプロジェクトを発表した。同プロジェクトには、Oracleなども参加。なお、ソフトバンクはこのプロジェクトに150億ドル以上をコミットしている。

このStargateは、今回のOpenAIの資金調達の主な目的の1つになっているという。OpenAIは得られた資金を利用して事業展開を加速する計画ともいわれている。OpenAIの2024年の業績については、売上高37億ドル、損失は約50億ドルの見通しとなっている。

最大400億ドルという大規模な資金調達は、シリコンバレーにおいて最大規模だという。同社は2023年にMicrosoftより100億ドルを調達しているが、これを大きく上回る。背景には、このところ話題の中国発のAIベンチャーのDeepSeekが無関係ではなさそうだ。

一連の報道は、1月30日付のWall Street Journalなど主要メディアが報じている。