日立製作所(日立)は1月29日、秘匿情報管理サービス「匿名バンク」を活用し、機密情報をセキュアに扱える環境を提供するノーコードプラットフォームサービスの販売を開始した。価格は個別見積もり。
このサービスは、独自のデータセキュリティ技術を活用した「匿名バンク」と、システナのノーコード開発プラットフォーム「Canbus.」を組み合わせることで、個人情報などの機密情報を安全に管理しつつ、柔軟かつ容易にアプリケーションを開発できる環境を提供する。
従来、情報漏えいのリスクがあるためクラウド上での取り扱いが難しかった機密情報も、安全に管理しながらノーコードでアプリを開発・運用できるため、幅広い業務に対応するアプリケーションの開発が可能となる。
さらに、IT知識のない現場担当者でも容易にカスタマイズでき、業務プロセスの変化にも柔軟に対応可能だ。これにより、顧客・住民情報管理、医療データ管理、開発情報管理、案件管理など、さまざまな業務アプリを現場のニーズに合わせて構築できる。
日立の秘匿情報管理サービス「匿名バンク」を基盤としており、独自のデータセキュリティ技術である「秘匿化技術」と「仮名化技術」により、機密情報をクラウド上で安全に扱うことが可能。
「秘匿化技術」は、データを暗号化したまま検索・照合を可能にする技術。暗号化されたデータは乱数と同等の状態となり、復号はクライアントの鍵でのみ行えるため、データセンター管理者でも復号できず、情報漏えいリスクを低減できる。
「仮名化技術」は、情報を「個人特定情報」(氏名や住所など)と「仮名化データ」(購買履歴や健康情報など)に分離し、個人特定情報を乱数化して保管する技術。これにより、機密情報を安全に運用でき、経済安全保障にも貢献するとしている。