arcserve Japanは1月29日、米国本社CEO クリス・バベル氏による戦略説明会を開催した。昨年5月にCEOとして同社に入社したバベル氏は「世界各地で対話を重ねた中で2つのことがわかった」と述べ、企業において、ランサムウェアの脅威が加速し、AIを導入して差別化するための能力を発揮することが求められていると紹介した。
ランサムウェアの脅威はこれまで大企業が対象とされていたが、今やすべての企業が対象となっているという。その背景には、誰もがダークウェブにアクセスしてハッキングツールを入手し、ランサムウェア攻撃を実行可能になったことがある。
AIに関しては、その台頭に伴い変化が起きており、AIを組み込んだ形のビジネスへのシフトが進んでいると、バベル氏は指摘した。企業がAIを活用するようにハッカーもAIを活用しており、プルーフポイントの調査で、日本においてAIを悪用したビジネスメール詐欺攻撃が増加したことがわかっている。
こうした状況に対応するため、企業はサイバーレジリエンスの構築に取り組んでいるが、自社のみでの構築は難しく、外部のサポートは不可欠だという。そこで、同社としてあらゆるリスクや今日に対応することを目指している。
「われわれは重複排除によってコスト削減に努めており、顧客のニーズに対応した柔軟な形でバックアップやリカバリを提供している。コンプライアンスの管理にも対応してきた」(バベル氏)